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結核とは?

結核とは?

「結核=昔の病気」ではありません。

結核の発生は全国的に減少傾向ですが、現在でも年間全国で1万人以上(人口10万対8.2)の方が結核を発病しています。

罹患率の推移 2018年から2022年まで

東京都は、80歳以上の高齢者に結核が多い傾向がありますが、一方で若い世代の発生も見られます。

年齢階級別罹患率 2022年


東京都における結核の概況(東京都感染症情報センター)

結核ってどんな病気?

結核とは、結核菌が原因となって起こる感染症です。現在では有効な治療薬があり、定められた期間きちんと内服することでほとんどの場合は治る病気です。

結核を発病して排菌している人が咳やくしゃみをしたときに、結核菌を含んだ飛沫(しぶき)が周囲に飛び散ります。その飛沫に含まれる結核菌は水分を失うと空気中を漂います。その菌を周囲の人が吸い込むことによって感染します。

くしゃみをする人のイラスト

結核とは(東京都感染症情報センター)

結核とは(結核予防会結核研究所

長引くせきは赤信号(東京都健康安全研究センター)

「感染」と「発病」は違います。

結核菌を吸い込んだ後のフロー図

結核菌を吸い込んでも必ず「感染」するわけではありません。多くの場合は、結核菌が体の中に入っても体の持つ抵抗力により追い出されます。

感染とは

結核菌が追い出されず、体内に入り込んでいる状態を「感染」といいます。「感染」したからといって「発病」するとは限りません。感染しても、およそ10人に1人か2人しか発病しないと言われています。

「感染しただけ(=発病していない)」なら、「周囲の人にうつす」ことはありません。

発病とは

結核菌が体内で活動を始め、菌が増殖して体の組織を冒していく状態を「発病」といいます。症状が進むと、咳や痰とともに菌が空気中に吐き出される(排菌する)ようになります。

発病しても症状が軽く、排菌していない状態なら、「周囲の人にうつす」心配はありません。感染から発病までの期間にとても幅があるのが、結核の特徴です。

結核の主な症状とは?

結核の症状は、最初のうちは症状がほとんどありません。病気が進行すると、咳、痰、発熱(微熱)、体のだるさ、食欲低下などの症状が出ます。風邪のような症状に似ているため結核を疑わず、受診や診断が遅れることもあります。2週間以上続く咳、痰、発熱は、結核を疑い受診しましょう。

せき・たん・体のだるさ・微熱

結核を予防・早期発見するために

年に1回は健康診断を受けましょう。

定期的に健康診断(胸部レントゲン検査)を受けることで、症状が出る前に早期発見ができます。市の健康診断や会社の職場健診などを活用しましょう。

医師と患者のイラスト


気になる症状があるときは早めに受診しましょう。

2週間以上続く咳、痰、微熱、体重減少、食欲低下など、風邪のような症状が長く続くようなら早めに受診しましょう。また、周囲の方への感染予防のためにも、咳が出るときにはマスクを付けましょう。

BCGの予防接種をしましょう。

BCGは乳幼児が感染した場合の重症化予防を目的としています。生後1歳(誕生日の前日まで)になるまでに受けましょう。(標準接種期間は生後5か月から8か月まで)

健康管理をしましょう。

結核は体の抵抗力が低下すると発病しやすくなります。規則正しい生活をし、疲れやストレスをためないように、睡眠をしっかりとる、バランスの良い食事など、日頃の健康管理が大切です。糖尿病等免疫力が落ちる病気もありますので、治療中の病気のある場合は、医師のもときちんと管理することも大切です。

薬のイラスト


お問い合わせ

このページの担当は 多摩小平保健所 保健対策課 感染症対策担当 です。

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