「なにごともない、明日を守る。」
私たちの仕事は都民の生命と健康を守ること。
行政としての仕組み作りなどを通して、
医師+αの力が引き出される場所です。
吉村 和久;イメージ 吉村 和久;イメージ

都民の生命と健康を
最新の科学的データと
熟練の職員の手で
支えています。

吉村 和久

健安研勤務 
部長級
健康安全研究センター

2023年2月時点

健康安全研究センターの業務紹介

都民の生命と健康を守る科学的・技術的拠点

 健康安全研究センターは、都民の生命と健康を守る科学的・技術的拠点として、食品、医薬品、飲料水や生活環境などの日々の安全・安心確保と感染症などの健康危機への備えの両面から、試験検査、調査研究、研修、公衆衛生情報の解析・提供及び監視指導を行っています。検査・研究部門は、試験検査のほか専門的研究に取り組み、広域監視部門では、監視指導業務に加え先行的な調査研究を行っています。中でも健康危機管理情報課は、健康被害情報の収集、解析、発信等のリスクコミュニケーション及び人材育成を行う拠点と位置づけられています。調査研究・試験検査に係る調整、研修等の企画、広報・普及啓発、感染症・食品・医薬品・環境保健衛生に係る健康危機管理情報の収集や解析・発信等を行っています。

健康安全研究センターの業務紹介;イメージ

健康安全研究センターにおける
公衆衛生医師の役割

都内全域の感染者情報を集計・分析し、
いち早く届ける。

 本センターでの公衆衛生医師の主な業務は、疫学情報担当内に設置された感染症情報センターの専門的対応です。例えば、東京2020大会や、今回の新型コロナウイルス感染症のパンデミックのような場合、感染症情報センターを中心に保健所や病院、施設からの感染者情報の取りまとめのハブとなり、情報の流れを途絶えさせないように努めます。また、都内全域からの情報をいち早く集計・分析し、感染状況の把握を行い都内の保健所等と情報共有を行います。いかに早く正確な情報を都民に届けることができるかが、今回のようなパンデミック時にはカギとなります。今回の新型コロナウイルス感染症の流行により、当センター、特に公衆衛生医師の役割の重要性がよりクローズアップされたといえます。

健康安全研究センターにおける公衆衛生医師の役割;イメージ

入職希望者へのメッセージ

新型コロナウイルス感染症パンデミックの経験から言えること

 エイズの基礎研究を長くやっていたので、公衆衛生に深く関わったのは、前職の国立感染症研究所で日本のHIVの薬剤耐性変異の状況を調査し始めてからです。顕微鏡を覗いてミクロの世界を観察するところから、全国の感染者の状況を俯瞰で調査することになって、最初は少々戸惑いました。ただ、今回の新型コロナウイルス感染症ではっきりしたように、正確な感染症発生動向の把握はその後の施策の決定に重要な役割を果たします。パンデミックのような状況では、試験管内で新しい薬を発見することと同じくらい、疫学情報をタイムリーに解析・発信することが重要であると、どちらにも関わって実感できました。また、公衆衛生医師の醍醐味の一つは、ある意味臨床医以上に多くの患者さんに関わることができることともいえます。特に東京都は海外から人と物と共に様々な感染症が日々流入してきます。興味がある方は、ぜひ世界の感染症対策の最前線で一緒に働いてみませんか。

PROFILE

入職前の経歴:国立感染症研究所エイズ研究センターで勤務後、2019年6月から東京都健康安全研究センターの所長となり現在に至る。

趣味:映画鑑賞、読書、漫画を読むこと