東京フィフティ・アップBOOK
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男性は「交流なき外出」に注意。女性は「外出なき交流」に注意。高齢期になると、外出や交流が健康状態に大きく影響することがさまざまな研究で分かっています。外出・交流がある人は健康度が高く、交流がない「孤立」や、外出が少ない「閉じこもり傾向」があると、健康度が低くなります。特に問題となるのは、上のグラフでも分かるように、男性では、外出していても交流しないケース(C)、女性では、交流していても外出しないケース(B)で、生活機能に大きな低下が見られます。さらに、1日平均1回未満の外出頻度の場合、死亡リスクの上昇につながることも分かっています。男性は交流、女性は外出を心がけようA(非孤立で非閉じこもり傾向/交流も外出もあり)を基準にすると、4年後の生活機能は、男性の場合、C(孤立で非閉じこもり傾向)で約2倍、女性の場合は、B(非孤立で閉じこもり傾向)で約1.6倍も低下している。また、D(孤立で閉じこもり傾向)については、さらに長期間追跡すると、A、B、Cに比べて生存者割合が低くなったという調査結果が発表されている。A 非孤立で非閉じこもり傾向B 非孤立で閉じこもり傾向C 孤立で非閉じこもり傾向D 孤立で閉じこもり傾向外出頻度の低下と社会的孤立が4年後の生活機能低下に及ぼす影響男性高次の生活機能障害発生の危険度(オッズ比)(4年間の追跡)2.52.01.51.00.5011.512.011.48ABCD女性2.52.01.51.00.5011.631.451.11ABCDFujiwara Y, Nishi M, Fukaya T, et.al. Geriatr Gerontol Int 2016,doi:10.1111/ggi.12731129Part 4 健康長寿のために

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