保健所だより第62号 感染性胃腸炎の流行警報発令!
今年もノロウイルスなどを原因とする感染性胃腸炎が流行しています。
平成22年第48週(11月29日から12月5日)に都内の患者報告数が流行警報基準(注)に達しました。
手洗い等の徹底により、感染拡大防止に努めてください。
(注)流行警報基準:20人/定点を超えた全ての保健所の管内人口の合計が、東京都の人口全体の30パーセントを超えた場合。
ノロウイルスに感染すると
- ノロウイルスは、ウイルスで汚染された食品、手指などを介してヒトの口から入り、小腸の細胞に感染します。感染はごく少量(10から100 個程度)のウイルス量で起こります。
- 急なおう吐、下痢、腹痛、発熱がおもな症状で、ふん便1グラムあたり100 万個から10 億個程度のウイルスが排泄されます。発症後3 週間程度はウイルスが排泄されます。おう吐物にも1グラムあたり100 万個程度のノロウイルスが含まれ、感染源になります。
症状が無くても感染していると
不顕性感染とは、感染していても症状があらわれない場合をいいます。不顕性感染者からウイルスはふん便に排泄されるので、下痢症状が無いことで手洗いをおろそかにすると、無意識に施設を汚染し、新たな集団胃腸炎の感染源となる可能性があります。
拡大感染を防止するためのポイント
- おう吐物が感染源と考えられる集団感染事例では、「初期段階での消毒不活化処理」が完全ではない事例が見られます。速やかに、かつ確実に消毒処理を行ってください。
- おう吐物を処理した際に、自身の手指等を介して更なる感染拡大のないよう、石けん類を使い泡をたててよくこすり、水でしっかり洗い流しましょう。
- おう吐物中のノロウイルスが空気中に飛散し、空気を介して口に入ったことが原因と推定される事例がありました。浮遊粒子を減少させるために、窓をあけて換気を行い、ウイルスを排除しましょう。
参考
手洗いの方法は、「保健所だより第52号」をご覧ください。
具体的なおう吐物の処理方法は、「防ごう!ノロウイルス感染」(PDF)をご覧ください。
さらに詳しくは、「ノロウイルス対策緊急タスクフォース 最終報告書(東京都健康安全研究センター)」をご覧ください。
お問い合わせ
このページの担当は 多摩府中保健所 生活環境安全課 食品衛生第二担当 です。
