保健所だより第57号 子供を家庭用品等の誤飲事故から守りましょう!
平成20年度家庭用品等に係わる健康被害病院モニター報告(厚生労働省)によると、小児の家庭用品等の誤飲事故の概要は次のとおりです。
(1)概要
- 誤飲した家庭用品等の種類はタバコが3割以上を占め、次に、医薬品・医薬部外品等でした。
- 誤飲事故の発生は、夕刻以降の家族団らんの時間帯に半数近くが集中しています。
小児の誤飲事故報告件数(平成20年度)
(2)誤飲した主な製品
タバコ
タバコの誤飲事故は、生後6か月から11か月の乳幼児に集中しており、12か月から17か月の幼児の事故をあわせると報告例の大半を占めます。
生後6か月から17か月の乳幼児の時期には特に注意を払う必要があります。タバコや灰皿を乳幼児の届かないところに保管すること、飲料の空き缶等を灰皿代わりに使用しないことなど、タバコの取扱いや置き場所に注意しましょう。
医薬品・医薬部外品
医薬品・医薬部外品の誤飲については、タバコに比べて事故を起こす年齢層が広く、特に1歳から2歳児に多く報告されています。健康被害が発現する可能性が高く、入院事例も報告されています。
医薬品等の誤飲事故の大半は、家人が使用し放置したものを飲んだり、保護者が目を離したすきに家人が口にしたのをまねて飲んだりすること等により発生しています。
シロップ等、子供が飲みやすいように味付けしてあるものは、冷蔵庫に入れておいても子供が自ら取り出して飲んでしまうことがあるため、保管・管理には十分注意しましょう。
また、自家製のホウ酸ダンゴ(殺虫剤)は、見かけが食べ物に似ているため注意が必要です。
電池
電池の誤飲は、特に6か月から23か月の乳幼児に多く見受けられますが、5歳の事例も報告されており、幅広い年齢層に発生しています。
放電しきっていないボタン電池は、体内で消化管に張り付き、穴を開けてしまうことがあります。子供の目につかない場所や手の届かない場所に保管しましょう。
固形物
固形物の誤飲では、おはじき、パチンコ玉、ビー玉、キーホールダー等の玩具、ビードロ、磁石、ヘアピン、シール、温度計、文房具等が報告されています。
誤飲製品が体内のどこにどのような状態で存在するかは一見したところで分からないため、専門医を受診し、経過を観察するか摘出するかなど、適切な判断を受けましょう。
液体
液体の誤飲では、コップ、飲料水用のボトル等に移し替えたものを誤飲する事例が見受けられます。液体類を他の容器に移し替えたことにより、保護者も間違えて子供に飲ませてしまう事例が多く見られるので注意が必要です。
(3)相談先
万が一事故が発生した場合には、必要に応じて速やかに医師の診療を受けましょう。
なお、受診の必要性の判断に迷ったときや応急手当のアドバイスを受けたいとき、救急相談センター(365日24時間)があります。
- 携帯電話、プッシュ回線から 電話:#7119
- アナログ回線から 電話:042-521-2323
また、化学物質(たばこ、家庭用品など)、医薬品、動植物の毒などによって起こる急性中毒について、(財団法人)日本中毒情報センターも情報提供しています。
- 大阪中毒110番 電話:072-727-2499(365日24時間)
- つくば中毒110番 電話:027-852-9999(365日9時から21時)
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このページの担当は 多摩府中保健所 生活環境安全課 薬事指導担当 です。
