保健所だより第18号 メタボリックシンドロームを知ろう!
最近このメタボリックシンドロームということばを耳にしませんか?
メタボリックシンドロームとは?
メタボリックシンドロームとは内臓脂肪症候群ともいわれ、内臓脂肪型肥満に加えて「血圧が高め」「血糖値が高め」「脂質代謝の異常」などの危険因子をいくつか持ち合わせた状態を呼び、その診断基準が決められました。
メタボリックシンドロームの診断基準は?
内臓脂肪の蓄積はウエスト径で測りますが、腰の一番細いところではなく、おへそのまわりを測ります。その時、床に平行して測定するよう注意しましょう。
内臓脂肪(腹腔内脂肪)蓄積
ウエスト周囲径
男性 85センチ以上
女性 90センチ以上
(内臓脂肪面積 男女とも≧100平方センチに相当)
さらに、下記の(1)から(3)までの2つ以上を満たしている場合にメタボリックシンドロームと診断されます。
(1)高トリグリセライド血症 150ミリグラム/デシリットル以上
かつ/または
低HDLコレステロール血症 40ミリグラム/デシリットル未満(男女とも同じ基準)
(2)収縮期血圧 130ミリHg以上
かつ/または
拡張期血圧 85ミリHg以上
(3)空腹時高血糖 ≧110ミリグラム/デシリットル
メタボリックシンドロームの原因は?
上記(1)は高脂血症、(2)は高血圧症、(3)は高血糖であり生活習慣病とも呼ばれている疾患ですが、これらは様々な原因による別の病気ではなく、内臓に脂肪が蓄積して起こる糖や脂質の代謝異常などで引き起こされることが分ってきました。
ところで、生活習慣病とは不適切な食生活や運動不足また喫煙などが日常として積み重なって起こる病気といわれています。その関係を図で示してみると、下記のようになります。
メタボリックシンドロームを放置すると?
「血圧が高め」だったり、「血糖値が高め」や「脂質代謝の異常」などそれぞれの症状は軽くても、いくつか重なってくると、動脈硬化による血管変化の進行が進み、心筋梗塞や脳卒中などを引き起こす危険性が格段に高まってしまいます。仮に血圧が高いだけと思っていても、それは氷山の一角であって、水面下には他の症状も隠れているかもしれません。とにかく蓄積された内臓脂肪を減らして、氷山全体を小さくすることが大切です。
メタボリックシンドロームを改善するには?
内臓脂肪が増えすぎる一番の原因は、運動不足や食べ過ぎ、また飲酒などによるエネルギーの摂りすぎですから、まずは過剰なエネルギーを上手に消費するために、運動の習慣化を心がけましょう。内臓脂肪が燃えやすい有酸素運動のウオーキングがお薦めです。1日1万歩を目標に、家の中でもこまめに動き、エスカレーターやエレベーターより階段を、駅まで自転車利用ならたまには歩きましょう!
また、食生活では朝食を必ず摂り、間食や夜食を控え、野菜を十分使った副菜を用意するなどバランスのとれた内容を心がけましょう。さらにアルコールの飲酒によるエネルギーも摂り過ぎにつながることから、適量を守り週に2日は休肝日を作りたいものです。
メタボリックシンドロームを改善する合言葉は?
1に運動 2に食事 しっかり禁煙 最後にくすり!!となります。
10月は「平成18年度食生活改善普及運動」実施期間です。
~あなたの腹囲(おなか)は大丈夫?~
(厚生労働省・東京都)
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このページの担当は 多摩府中保健所 生活環境安全課 保健栄養担当 です。
