保健所だより第53号 お肉料理には、十分な加熱が重要です。
鶏わさ、レバ刺し、ユッケなどの生肉料理や加熱不足のお肉料理を食べることが原因で、カンピロバクターや腸管出血性大腸菌O157という細菌による食中毒になることがあります。
平成20年に東京都内で発生した食中毒事件数の約4割を占めています。
原因菌について
カンピロバクター
主な症状は、下痢・腹痛・発熱です。原因となる食品を食べてから症状がでるまでの時間は2日から7日です(平均は2日から3日)。
腸管出血性大腸菌O157
主な症状は、激しい腹痛、下痢(血便を含む)です。原因となる食品を食べてから症状がでるまでの時間は1日から14日です(平均は3日から5日)。
体調が悪くなったら、病院で診察を受けましょう。食中毒かも・・・と思ったら保健所等に相談してください。
特にお子さんに生肉料理はダメ!
子供は抵抗力が弱いため、カンピロバクターや腸管出血性大腸菌O157による食中毒にかかると、症状が重症化しやすく、脳や腎臓に後遺症が残ったり、場合によっては死に至ることもあります。
保護者の皆さんは、子供の健康に対する第一責任者です。
大人と子供の抵抗力の違いをよく認識し、子供の「食の安全」を守りましょう!
生肉料理について、誤解していませんか?
(1)「新鮮なお肉だから生でも安全」は間違いです!
新鮮な肉であっても、肉を生もしくは半生で食べると、食中毒のリスクが高まります。
(2)「肉は生で食べた方がスタミナがつく」は間違いです!
肉に含まれる栄養素の多くは、熱に強く加熱しても減少しません。焼いてもスタミナは同じです。
(3)「お店のメニューにある生肉料理は安全」とは必ずしも言えません!
現状では、牛・鶏・豚の「生食用」食肉は流通していません(※)。お店のメニューに生肉料理があったとしても、必ずしも安全ではありません。
(※ ただし、輸入用牛肉と馬肉の一部に生食用として流通しているものはあります。)
ちょっとしたことで食中毒を予防できます。
- 生や半生のお肉を食べることはやめ、十分に加熱してから食べましょう。(加熱目安:75℃ 1分以上(中まで色が完全に変わった状態))
- お肉を焼く時は、専用の箸(はし)やトングを使うようにしましょう。また、自分が食べるための箸で、生のお肉に触れないようにしましょう。
- 調理に使うまな板・包丁などの器具は、お肉専用のものを用意するか、お肉を扱った後によく洗剤で洗い、熱湯やアルコールで消毒してから他の調理に使いましょう。
- 生のお肉を触った後は、せっけんでよく手を洗いましょう。
さらに詳しく知りたい方は、以下のホームページもご覧ください。
お問い合わせ
このページの担当は 多摩府中保健所 生活環境安全課 食品衛生第二担当 です。
