保健所だより第37号 毒キノコにご用心!
毒キノコにご用心!
秋はキノコが美味しい季節です。山にキノコ狩りに行って、自分で採取したキノコを食べる方もいるかと思います。しかし、野生のキノコの中には毒をもつキノコもあり、毒キノコを食べたことによる食中毒が毎年起きています。中には死亡事例もありますので、キノコ狩りには注意が必要です。
キノコの種類
キノコの種類は日本だけでも約5000種あると言われていますが、そのうち正式な名前の付いているものは約3分の1ほどです。日本のキノコの分類はまだ十分ではなく正確な数は分かっていません。ですから、そんなキノコが有毒であるかどうかを見極めるのは素人にはもちろん、専門家にとっても困難なことです。
どんなキノコが原因になるの?
日本に生育するキノコのうち、毒性が確認されているものは、約50種程度と言われていますが、今までに発生したキノコ中毒を調べると、原因となった毒キノコは、クサウラベニタケ、ツキヨタケ、カキシメジなどで7割近くを占めています。
クサウラベニタケ
ツキヨタケ
カキシメジ
これらのキノコはいずれも地味な色で、いかにも美味しそうに見えるため、食用キノコと間違って食べてしまい、中毒が多く発生しているようです。
また、これまで食用とされてきた「スギヒラタケ」についても、このキノコを食べた人が急性脳症と見られる症状で入院・死亡するという事例が発生しています。その原因については現在も調査中で、腎機能の低下との関連性が疑われていますが、厚生労働省では念のため、腎機能の低下していない方も含めた一般の方に対しても、スギヒラタケの摂取を見合わせるよう呼びかけています。十分ご注意ください。
スギヒラタケの写真・特徴等については林野庁のホームページをご覧ください。
毒キノコによる食中毒を防ぐには
<毒キノコによる食中毒防止5ヶ条>
(1)確実に鑑定された食用キノコ以外は絶対に食べない。
(2)キノコ狩りでは、有毒キノコが混入しないように注意する。
(3)さまざまな言い伝え(例:「柄が縦に裂けるものは食べられる」など)は迷信であり、信じない。
(4)キノコは発生場所や発生時期により、図鑑の写真や絵と色や形態が異なる場合も多いため、安易に判断しない。
(5)食用のキノコでも生の状態で食べたり、一度に大量に食べたりしない。
- もし、食中毒になってしまったら、早急に医師の診察を受けてください。なお、食べたキノコが残っているときは、受診の際に持参し、治療の参考にしてもらってください。
- 道路沿いの販売所で売っていたキノコや、ハイキング中に出会った人から分けてもらったキノコの中に毒キノコが混入していたという事例も起きています。安全であるとの確証が持てないキノコには十分注意しましょう。
- キノコの食中毒に関する詳しい情報は、福祉保健局のホームページをご覧ください。
「怪しいキノコは食べない、あげない、もらわない!」
お問い合わせ
このページの担当は 多摩府中保健所 生活環境安全課 食品衛生第一担当 です。
