令和3年度東京都障害者差別解消支援地域協議会部会(第2回) 令和3年12月23日 福祉保健局 (午後1時31分 開会) ○川内部会長  皆さん、こんにちは。定刻になりましたので、ただいまから令和3年度第2回東京都障害者差別解消支援地域協議会の部会を開催いたします。 本日は、お忙しい中ご出席いただき、誠にありがとうございます。 部会長の川内です。 早速ですけども、お手元の資料について、あるいは、委員の出席状況について、事務局からお願いします。 ○篠課長  本日、事務局を務めさせていただきます障害者施策推進部共生社会推進担当課長の篠と申します。どうぞよろしくお願いいたします。 まず、お手元の資料でございますが、本日の会議次第の下に配付資料がございます。資料1、東京都障害者差別解消支援地域協議会設置要綱。 資料2、東京都障害者差別解消支援地域協議会部会委員名簿。 資料3、コロナ禍に対応した新たな日常生活における合理的配慮の提供等について。また、その下に、自由意見用紙がございます。 さらに、参考資料としまして、3種類の冊子がございます。「みんなで支え合うともに生きる東京へ」。 2冊目は「東京都障害者差別解消法ハンドブック」。 3冊目は「障害者差別解消に関する相談事例集」でございます。 以上、不足等がございましたら、事務局にお知らせください。 よろしいでしょうか。 では、次に、本日の委員の出欠状況でございますが、山口委員、森山委員、斉藤委員より、所用のため、ご欠席の連絡をいただいております。 続きまして、進行上のお願いを申し上げます。 まず、委員の皆様の中には、視覚や聴覚に障害のある方もいらっしゃいますので、どなたが発言されるのか確認できますよう、ご発言の前に所属とお名前をお願いいたします。次に、手話通訳を行うため、ご発言の際は、少しゆっくりとお話しいただければと思います。 また、本協議会では、皆様の前にイエローカードをご用意してございます。これは、議事の内容が分かりにくい場合などに掲げていただくものでございます。このイエローカードの提示がありました場合には、ご発言者はいま一度、ゆっくり、分かりやすくご説明をお願いいたします。 なお、本協議会部会は、資料、議事録いずれも原則公開となっておりますので、ご発言の際には、個人情報などにご配慮くださいますようお願いいたします。 また、ご覧のとおり、本部会は、多くの皆様にご出席をいただいております。時間の関係もあり、十分にご発言いただけないことも考えられますので、お手元に自由意見用紙を配付しております。そちらのご活用もお願いいたします。 進行上のお願いは以上でございます。 ○川内部会長  部会長の川内です。ありがとうございました。 それでは、議事に入りたいと思います。本日の議事は、コロナ禍に対応した新たな日常における合理的配慮の提供等についてです。 まず、事務局から説明をお願いします。 ○篠課長  事務局の篠でございます。 それでは、議事の内容について、ご説明をさせていただきます。 資料3のコロナ禍に対応した新たな日常生活における合理的配慮の提供等についてをご覧ください。 委員の皆様には、前回の第1回部会におきまして、各課題に対する合理的配慮の提供が必要な課題について、ご検討をいただきました。この資料3は、第1回部会にて取り上げました課題と委員の皆様から新しくご提供いただいた課題及び対応例をまとめた資料となっております。本日は、それぞれの課題に対する対応例について、ご検討いただければと存じます。 ご議論のベースとなる資料でございますので、丁寧に説明をさせていただきます。 まず、資料の1枚目でございますが、こちらは、目次でございます。障害種別ごとに事例をまとめてございます。 では、1枚おめくりいただきまして、1ページ目をご覧ください。順に、課題と対応例について、ご説明をいたします。 まず、視覚障害の事例です。身体的距離の確保において、距離を把握することが難しいため、気づかずに近づき過ぎてしまうことがあることに対し、対応例は、レジに並ぶ際など、困っている様子の視覚障害のある人を見かけたら、「お手伝いしましょうか」など積極的な声かけを行い、サポートするとしています。 また、ガイドヘルパーの肩や腕につかまり、密着して歩く必要があり、身体的距離が確保できないことに対し、対応例は、密接が避けられないことを理解し、必要に応じて手引きをする。ただし、感染防止ガイドラインに基づき、消毒、マスクやアームカバー等の対策を徹底しておくとしています。 次に、店舗等での感染防止対策においては、透明アクリル板の設置箇所や距離を保つための床の目印など、感染防止対策のためのレイアウトの変更が分かりづらいことに対し、対応例は、感染防止対策やレイアウトの変更などを伝える。音声案内だけでなく、マスクなど、感染対策をしてできる範囲で、横に並んで誘導するなどのサポートをする。マスクをしていると声がこもり、聞き取りにくくなるため、はっきりと話すとしています。 また、消毒、体温測定の実施や入口や出口の固定、営業時間の変更など、店舗等を利用するに当たっての新しいルールが分からないことに対しましては、対応例は、店舗利用の新しいルールや周辺環境等について詳しく説明する。事前に拡大文字や点字などの説明資料、スマートフォンやパソコンの読上げ機能を使えるテキスト形式のデータを作成して情報提供するとしています。 次に、2ページ目をご覧ください。店内の誘導、買物や注文の手伝いを頼みにくい。また、セルフレジが増えており、画面へのタッチが難しく、買物がしづらいことに対し、対応例は、感染対策をして、できる範囲で「お手伝いしましょうか」と声をかけて、誘導やセルフレジなどでのサポートをするとしています。 また、品物がよく見えないので、物を手にとって確かめたいということに対して、対応例は、実際に触れたり、目に近づけて見る必要があるので、消毒液を多くの場所に設置する。出入口などにある消毒液の置き場所が分かるように、店内放送や自動音声案内等を実施するとしています。 次に、お釣りの金銭を以前は手渡ししてくれていたが、トレイの上に置かれるようになり、トレイの位置が分からず、取るのに時間がかかることに対し、対応例は、「お釣りはトレイの上です」、「トレイは12時の方向にあります」などと伝える。また、クレジットカードや電子マネーなど、複数の決済方法を選べるようにするとしています。 続きまして、聴覚障害の事例です。 マスクの着用において、コミュニケーションの際、口の動きや表情を参考にしているため、話している内容を理解するのが難しくなったことに対し、そのほか、話しかけられても、相手の声がこもっていて気づかないということに対し、対応例は、筆談で対応可能であることを示す。筆談用具や定型的なやり取りをまとめたコミュニケーションボードを用意する。お店の入り口などの分かりやすい場所に「耳マーク」、「筆談マーク」を掲示するなど、音声以外の方法で対応する。さらに、透明マスクやフェイスシールド、透明アクリル板を活用して、口の動きが見えるよう、ゆっくり、はっきりと伝える。 また、さらに、3ページ目に続きますが、適切な距離を確保できる場合などには、正面から口の動きが見えるように、マスクを外してコミュニケーションを取るとしています。 次に、複数の人と話をする際に、誰が話しているかが分からないことに対し、対応例は、話し始めるときには、手を挙げて合図するとしています。 次に、オンライン会議におきましては、手話通訳者と資料を同時に見るのが難しいことに対し、対応例としましては、資料を事前に配付する。オンライン会議では、一人ずつゆっくりと発言する。音声情報を文字化するアプリケーションを使用する。また、必要に応じて、チャット機能を併用するとしています。 続きまして、肢体不自由の事例でございます。 身体的距離の確保において、車椅子使用者と話す際、相手が目を合わせようとして、近づき過ぎてしまう。車椅子使用者と介助者は、介助中に距離を取るのが難しいことに対し、マスク、消毒など、感染対策を徹底して、十分な間隔を保つことを意識しながら、できるサポートをする。また、車椅子使用者に対して、飛沫感染を予防するため、対面ではなく、斜めから距離を取って声がけする。できる限り短時間で行うことを意識するとしています。 次に、1席ずつ空けて座ることがルール化されており、介助者が隣の席に座れないことに対し、対応例は、換気しやすい配置など、感染対策を徹底した上で、車椅子使用者と介助者が隣同士で座れるスペースを設けるとしています。 続いて、4ページ目をご覧ください。マスクの着用や消毒におきましては、消毒液の置いてある位置が高くて届かないなど、消毒液が使用しづらい点があることに対しましての対応例は、アルコール消毒は多様な方が利用できるよう、高さを変えて複数設置する。多様な人が利用できるよう、プッシュ式やセンサーによる自動式など、複数のアルコール消毒を設置するとしています。 次に、上肢に障害があるため、マスクの着脱や消毒液の取り出しがスムーズに行えないことに対し、対応例は、使い捨ての手袋などを使用し、感染防止対策を行った上で、できる範囲でサポートをするとしています。 続いて、内部障害の事例です。 マスクの着用において、呼吸機能に障害があり、マスクをすると呼吸が苦しくなるため、つけることが難しいことに対し、対応例は、障害や体質によってマスクを使用することが難しい方もいることを理解する。また、フェイスシールドや扇子マスクなどの使用など、マスク着用に代わる方法を提案する。座席の配置変更や透明アクリル板の活用などにより、一時的にマスクを外しても、人と適切な距離を保てるレイアウトにするとしています。 続きまして、知的障害・発達障害・精神障害の事例です。 身体的距離の確保において、人との距離間をつかむことが難しく、近づいてしまうことがあることに対し、対応例は、周りにいる人との適切な距離を確保することが難しい方もいることを理解し、適切な距離を確保できるよう、誘導や声かけなどを行うとしています。   次に、5ページ目をご覧ください。ガイドヘルパーなどの支援者は、密着して支援をする場合があることに対し、対応例は、密接が避けられないことを理解し、必要に応じて手引きをする。ただし、感染防止ガイドラインに基づき、消毒やマスク、アームカバーなどの対策を徹底しておくとしています。 次に、マスクの着用や手洗い、消毒においては、感覚過敏のため、マスクの着用、手洗い、消毒が困難なことに対し、対応例は、障害特性によって、マスクを着用することや消毒、手洗いが難しい人もいることを理解する。また、マスクに代わるフェイスシールドや扇子マスクなどの使用や消毒、手洗いに代わる使い捨て手袋の使用など、進んで障害特性に合った代替方法を提案するとしています。 次に、表情が見えないことに不安を感じてしまうことに対しては、対応例として、透明マスクやフェイスシールド等を活用して、ゆっくり、はっきりと伝えるとともに、分かりやすい言葉を選びながら説明していくとしています。 次に、マスクをつけなければならないことが理解できないことに対しては、対応例として、マスクの着用や手洗い、消毒など、親和性が高く伝わりやすい感染症対応のピクトグラムを見せて説明するとしています。 次に、マスクがつけられないために、周りから厳しい目で見られ、外出しにくくなることに対しては、感覚過敏や熱中症リスクの高い人など、障害や体質によって、マスクなどを着用することが難しい方もいることを理解する。また、フェイスシールドの着用など、マスク着用に代わる方法を実践している方もいることを理解するとしています。 最後に、6ページ目をご覧ください。その他の項目として、コロナ禍という状況が理解できないことに対し、イラストや写真を使って、簡潔に説明するとしています。また、感染症への強い不安を感じることに対し、不安になっている人や困っている人がいたら、穏やかな口調で、ゆっくり、はっきり、簡潔に声をかけるとしています。 また、いつもどおりでないと、パニックになる。会話を控えなければいけない場面でも、障害特性により声を出してしまうことがあることに対して、対応例は、トラブルを防ぐため、ヘルプマークやヘルプカードなどを身につけている方に対し、声をかけて、サポートをするなど、配慮する。また、障害特性により、マスクをつけることが困難なことやパニックになって大きな声を出してしまう方もいることを理解するとしています。 最後に、普段から様々な薬を服用しており、副反応のおそれからワクチン接種をしていない。今後、未接種を理由に施設の利用やサービスの提供を拒否されないか不安があることに対し、対応例は、一方的にワクチン未接種であることを理由として、サービス等の拒否をするのではなく、利用前に抗原検査の陰性証明や健康状態の確認をするとしております。 資料の説明は以上でございます。 ○川内部会長  ありがとうございます。部会長の川内です。 それでは、ご質問やご意見のある方、ご発言をお願いしたいのですが、ちょっとその前に、事務局に確認したいんですけれども、今の資料の3ページの一番下ですけれど、下から3行目ですが、この「喚起しやすい」の「喚起」は「換気」ですか。空気を換える換気ですか。 ○篠課長  大変失礼いたしました。こちらは、空気を換えるほうの「換気」でございます。誤字については、大変失礼いたしました。 ○川内部会長  それから、もう一つ。1ページ目と、それから、5ページ目にも、「必要に応じて手引きする」という書き方があるんですね。手引きするというのは、一般的な書き方ですけども、これがあるために、視覚障害のある方なんかをガイドするときに、本当に手を引っ張ってしまうというのがあるので、例えば、必要に応じて介助するとか、支援するとか、そういう言葉遣いのほうがいいのではないかなというふうに思います。 それから、5ページの下から6行目、「親和性が高く伝わりやすい感染症対応ピクトグラム」というのは、これはあれですかね、知的障害・発達障害・精神障害のある方には、ピクトグラムがなじみがあるという意味ですか。 ○篠課長  ご質問ありがとうございます。 見て分かる…… ○川内部会長  マイク、入っていないんじゃないの。 ○篠課長  失礼いたしました。 こちらに関しましては、ピクトグラムによって、見て分かりやすい説明の仕方をという意味で、書かせていただいております。 ○川内部会長  ここがちょっと「親和性が高く伝わりやすい」というのが何に係っているのかが分かりにくい表現なので、もう少し親和性とかというような言葉を使わなくても表現できると思うので、分かりやすい表現にされたらどうかなと思います。 それから、最後に、これは原則として、事業者または主催者の対応例、合理的配慮ですから、まちの中で、道行く人がたまたま出会ったときの対応ではなくて、事業者または、主催者の対応例というふうに理解していいですね。 ○篠課長 事務局の篠です。 今、川内部会長ご質問いただきましたとおり、この対応例につきましては、事業者側の対応例ということで、検討していただければと思います。また、今、川内部会長からもありましたが、障害者の方から見れば、もっとこうしたハードのほうがいいと思われることですとか、あるいは、事業者側から見れば、このような対応は困難が伴うので、難しいというようなことも含めて、様々、表現も含めて、ご意見を頂戴できればと思いますので、よろしくお願いいたします。 ○川内部会長  部会長の川内です。 分かりました。じゃあ、皆さん、ぶっちゃけトークで、本音を言ってくださいということなので、お気づきの点、ご質問、ご発言をお願いします。 挙手をしていただければ。 じゃあ、関哉さん。 ○関哉委員  弁護士の関哉です。 まず、誤字的な、誤字脱字的な話から申し上げていきますが、2ページの「金銭を以前は」という四つ目のポチの右側、「「お釣りはトレイの上です」、「トレイは12時の方向にあります」と伝える」とあるんですけど、この「あります」の後に、「など具体的に伝える」とか、これは一例ですということで、示していただけるといいかなと思います。 続きまして、かなり細かいんですけど、5ページの中段辺り、マスクの着用、手洗い・消毒の右側に、「また、マスクに替わるフェイスシールドや扇子マスク等の」とあります。6ページの上から3行目にも、「マスク着用に代わる」とあるのですが、「かわる」という字を統一していただけるといいかなと思いました。 6ページその他の二つ目、「感染症への強い不安を感じる」の右側の不安になっている人や云々の最後に丸がない。一番下の「普段から様々な薬を服用しており、副反応が恐れから」は、「副反応の恐れから」でしょうかね。適宜ご修正いただければと思います。 以上が、気づいたところなんですが、あくまで対応例に関しては、例にすぎないのでということで、建設的対話を経て、本人の意向を尊重しながら進めてくださいということを、最初ないし最後に付記していただければと思います。 以上です。 ○川内部会長  部会長の川内です。ありがとうございました。 いろいろとありますが、ちょっと関哉さん、今、ご発言の中で、ちょっと分からなかったのが、「かわる」という漢字を統一してくださいということですが、4ページの「代わる」は…… ○関哉委員  5ページですかね。 ○川内部会長  5ページ。5ページに「替わる」があるんですか。 ○関哉委員  4ページもありますね。4、5、6にそれぞれ「かわる」とあります。 ○川内部会長  4は、代替わりの「代」なんですね。それから、6ページも代替わりの「代」なんですが、5ページはどこですか。 ○関哉委員  5ページは下から…… ○川内部会長  分かりました。真ん中辺りですね。 ○関哉委員  真ん中辺りです。 ○川内部会長  これは、代替の「替」のほうになっていますね。だから、字を統一してくださいということですね。 はい、分かりました。 これは、テクニカルなことが大きいですが、一番最後におっしゃった合理的配慮につながるまでの手順ですね。これは、実は、私も申し上げようと思ったんですが、まずは、ニーズを確認すること。それから、建設的対話をすること。そして、合意ができたらば、そのように合理的配慮を提供することという、そのステップというのをきちんと、どういうんですかね、説明しないといけないかなというふうに思います。 ここに書いてあるのが往々にして、例えば、一番最初のところもですけども、お手伝いしましょうかから入っているんですね。だけども、そうではなくて、ニーズの確認からだったら、例えば、何かお困りでしょうかというようなところから入っていくというのが本来だろうというふうに思いますので、いきなりニーズの確認というのをすっ飛ばして、これに困っているんだろうというふうに推測でサポートが始まると、それは違うと思うので、その辺は、間違いのないように説明をいただければと思います。 ほかの方。 じゃあ、佐々木さん、どうぞ。 ○佐々木委員  都盲協の佐々木です。 ○川内部会長  ちょっと待ってください。マイクが行きます。 ○佐々木委員  佐々木です。 ちょっと今、個別のことを申し上げるんですけど、その前に、全体を通して、こんなことがあるといいと思ったのは、視覚障害者は基本的に物を触ったり、近づいて確認するということをまず知っていただいて、そして、必要な配慮については、当事者に聞いてほしいということが、まず基本にあって、これから、今、示していただいたようなことがなされると、ありがたいなと思っています。 それから、端的なことを一つお願いがあるんですけど、対応事例、対応の中に3人、最後のところに床の目印等が分からないというのがあると思うんですけど、我々は、そもそも床の目印が見えるとか、見えないではなくて、そもそも床の目印を基準に並ぶことができないので、最初から音声、あるいは、声かけで、この辺は頼らせていただきたいなと思っております。 個別にはその分です。ほかのところは、冒頭申し上げた総合的な対応をしていただければありがたいなと思っております。 ○川内部会長  川内です。ありがとうございます。 これは、今の最後の床の目印というのは、1ページ目の一番最初ですね。距離を把握することが難しいため、気づかずに近づき過ぎてしまうというようなところにも関連してくると思います。 ○佐々木委員  そうです。 佐々木です。 そうです。要するに、この文章だと、注意すれば分かるのかなとか、そういう感じが受け取れてしまいますので、我々は注意の問題じゃなくて、そもそも目印はつけられても、全く分からないということを前提に対応を考えていただければ、ありがたいなと思っています。 ○川内部会長  川内です。ありがとうございます。 視覚障害のある方に、ほぼ見えない白杖を使っている方と、それから、ロービジョンの方がいらっしゃって、ロービジョンの方も白状を使っている方はいらっしゃいますけれども、ロービジョンの方であれば、床の印はぼんやりとでも見えている。そうすると、判断するのは、白杖を持っている方については、そういうふうに距離が近づき過ぎているようなときは、係員の方がお声がけするとかというようなところが判断の基準でしょうかね。 ○佐々木委員  はい。ですから、物理的に設けられたものが役立っていないということでございます。特に全盲の方や全盲に近い人にとっては。 それと、はたから見ると、同じ視覚障害者でも、今、部会長がおっしゃったように、ロービジョンの方などは、多少、床に書かれたものが分かる人もいるので、外から見ると、視覚障害でも分かるのだから、全員分かるというふうに取られるのも、またそれは困るので、基本は、視覚障害者にとっては、そういう床に書くとかという物理的な目印は把握できないということを前提に、中には分かるという人がいるというふうな考え方にしていただければ、ありがたいなと思っています。 ○川内部会長  川内です。ありがとうございます。 では、そのように表現のほうを変えてください。今、それで、佐々木さんがおっしゃったことで、もう一つ、ここには書くことではないのかもしれない環境の整備のほうですけども、床の目印をつけるときに、床とはっきりコントラストがつく。それによって、ロービジョンの人なんかは発見しやすいということは、最低限の条件としてあるだろうなというふうに思います。 ほかの方、ご意見ありませんでしょうか。ご質問でも結構です。 ○唯藤委員  よろしいでしょうか。唯藤です。 ○川内部会長  唯藤さん、どうぞ。 ○唯藤委員  東京都聴覚障害者連盟の唯藤と申します。今回から出席を初めてさせていただきます。どうぞよろしくお願いします。 様々な対応の仕方につきまして、ここに記載がございますけれども、やはり同じ障害者同士お一人お一人、その方に合わせる対応の仕方があると思っております。ある方は、こういう対応方法でよろしいが、別の方に対しては、別の対応方法がよろしいというような、そういうような違いが一般的にあるかと思っております。現在の書き方のように、お手伝いをする、サポートをするということに対して、これではちょっと苦しみがあるというような書き方もございます。その書き方がいいかどうかは分かりませんが、人それぞれの対応があると思っております。 そのように書き方を改めたほうがよろしいと感じております。よろしくお願いいたします。 以上です。 ○川内部会長  唯藤さん、ありがとうございました。 それは、多分、先ほど川内ですが、先ほど申し上げたニーズの確認、それから、建設的対話を通しての合意形成というところに係ってくるんだろうなというふうに思います。おっしゃるとおり、個別で違うということは、一律にこういうのを書かれてしまうと、一律にやってしまうということが起きるので、その辺は、気をつけるように書いていただきたいと思います。 ○川内部会長  では、ほかの方で何か。 じゃあ、工藤さん。 ○工藤委員  DPI日本会議の工藤です。 3ページ目の肢体不自由のところで、「車いす使用者と介助者は介助中に距離をとるのが難しい」というところの対応例で、実際、介助の場面で車椅子ユーザーの持ち物だったり、体に触れるような介助もありますので、飛沫感染を予防するというところだけじゃなくて、小まめな手の手洗いと消毒というのも追記していただきたいと思います。 以上です。 ○川内部会長  川内です。 そのように追記をお願いします。 ほかに、何かこういう項目を付け加えてくださいというようなことでも結構ですので、お気づきの点、これ抜けているなというようなこともあれば、ご発言いただければと思いますが。 じゃあ、関哉さん。 ○関哉委員  弁護士の関哉です。 今、肢体不自由の車椅子のところなんですけども、冒頭、3ページの肢体不自由の1個目に「車いす使用者と話す時、立っている人よりも低い位置に顔があるため、相手が目線を合わせようと、近づいてきてしまう」とありますけど、ここだけ支援者目線なんですかね。いま一つ意味が分からなかったんですけど、ほかは全部当事者目線で書いてあって、ここだけ支援者、介助者目線なのかなという気がしたので、もしそれであれば、当事者目線に合わせていただいたほうがいいのかなというふうな気はしました。当事者目線に合わせると、対応例も多少変わってくるかなと思うんですが、ちょっとこの辺、ご意見いただければと思います。 ○川内部会長  川内です。   では、事務局、ちょっと当事者目線なのか、支援者目線なのかとか、ご説明いただければと思います。 ○篠課長 事務局の篠でございます。 こちらの課題につきましては、障害当事者の立場から抱えていらっしゃる課題ということで、記載をさせていただいてございますが、今、関哉委員のほうからちょっと分かりづらいというところのご指摘もございましたので、表現につきましては、工夫をしてまいりたいというふうに思います。 ○川内部会長  関哉さん、それでいいですか。 ○関哉委員  そうですね。これはどういう場面を言っているか、もう少しかみ砕いて教えていただいていいですか。すみません。 ○篠課長  こちらの事例につきましては、車椅子使用者の方からのご意見として、目線を合わせようと近づいてきてくれるといいますか、来ていただくんですけれども、やはり距離が保てないことに不安を感じるというようなところを受けてというところで、書かせていただいておりますので、対応例としましては、感染対策の徹底や、十分な距離を保つことを意識して、サポートいただくということで、例を挙げさせていただいております。 ○関哉委員  関哉です。ありがとうございます。 ○川内部会長  川内です。 よく車椅子使用者に対して、介助の事例みたいなところで、介助者がひざまずいてお話ししましょうとかというのがありますよね。必ずしも、車椅子使用者全員がそれを求めているわけではないわけですが、顔を近づけてくるというのはよくある話です。ですから、あまり近づけてもらっても困るなというようなことでの書き方だろうと思います。 考えてみると、あれですね。相手の方に、別にひざまずいていただこうとは思わないけれど、相手の方が立って話しているということは、車椅子使用者にとっては、頭の上から飛沫が降り注いでいるわけで、それはそれでちょっと怖い状況なのかなという気が、今、ちょっとしましたけども。すみません。余談です。 ほかに何かありませんか。 佐々木さん。 ○佐々木委員  都盲協、佐々木です。 今、目線の話が出たので、関連しているんですけど、私たち視覚障害者が、官庁、あるいは、民間のお店に行った場合に、質問したりすると、大体、介助者がいた場合、私たちの場合はガイドヘルパーというんですけど、ガイドヘルパーがいた場合、その回答をガイドヘルパーに向かってする方も中にはいらっしゃる。特に、民間業者の方が多いですね。官公庁の方は、大分、考え方が浸透して、視覚障害者が質問して、視覚障害者に答える。ガイドヘルパーは隣で聞いて、解説を加えるということはできているんですけど、民間業者の場合は、どうしてもそれのほうが話が早いと思うのかもしれませんが、品物に対する質問、あるいは、お釣りの金額に対する質問とか、あるいは、置き方とか、視覚障害者が、当事者が質問して、ガイドヘルパーさんに答えるという場合がまあまあ見受けられるんですよね。 それは視覚障害者にとっては、極めて自尊心を傷つけられるというか、用は足りるのだけど、非常に精神的につらい立場に追い込まれるので、ぜひ、民間業者の方も、当事者からの発言、あるいは、要望に対しては、対応する相手は当事者だということで統一していただけるといいなと思っております。 ○川内部会長  川内です。 今のは、視覚障害に限りませんよね。例えば、脳性麻痺なんかで構音障害がある方の場合とか、それから、聴覚障害で手話通訳の方がついている場合とかに、本人にではなくて、サポートしているほうの側にしゃべるということがよくありますから、会話の主体は当人であるということをきっちりと書いていただければなというふうに思います。 ほかにありませんか。 すみません、お名前。 ○加藤委員  中央会、加藤です。 ○川内部会長  加藤さん、すみません、どうぞ。 ○加藤委員  中小企業団体中央会、加藤と申します。 すみません。主に、店舗での場面、1ページから2ページにかけてのところでなんですが、1ページ目の下段のほうですね、対応例として、店舗利用の新しいルール云々というのはいいんですけども、その後から、「事前に拡大文字や点字等の説明資料、スマートフォンやパソコンの読上機能を使えるテキスト形式等のデータを作成して情報提供する」というのが一つあります。それから、もう一つ、2ページ目に行きまして、ここも真ん中辺ですけども、お釣り云々のところの下ですね、「複数の決済方法(クレジットカード、電子マネー等)を選べるようにする」と。こういう対応例があります。 先ほど部会長と関哉委員のほうからお話があったように、ここに至るまでの過程といいますか、建設的な対話、それから、合理的配慮ということをしっかり書いていただいた上でも、特に、ここで場面となっている店舗というのは、恐らくほとんどが個人事業主レベルです。ここに書いてあるようなことに当然に対応するのかというようなことで見られると、非常につらいという事業者がほとんどだと思います。 ですから、もう少し、ここの対応事例の部分も表現を和らげる、例えば、必要に応じてとか、そういったふうにしていただいたほうがよろしいのかなと思います。 以上です。 ○川内部会長  川内です。ありがとうございます。 もちろん過重な負担の場合はしなくていいというのがありますから、ですから、カード決済なんかの準備が整っていないお店で、すぐにカード決済しなさいということではないということは、基本として、店舗側にもご了解いただかなくちゃいけないと思うんですが。おっしゃるように、こういうふうな書き方をすると、一律にというようなことの誤解があるので、必要に応じてというのは、あってもいいかなというような感じがします。 ただ、1ページ目のテキスト形式等のデータというのは、これ、全然難しくなくて、もしも、原稿がワードでできていれば、それでもいいし、それから、記憶、何、保存するファイルをテキストを選んでやれば、それでテキスト形式にはなるわけですから、パソコンさえ使えれば、あんまり難しい問題ではないんですけれども。 ○加藤委員  加藤です。 部会長、お言葉をお返しするようで大変申し訳ございませんけども、都内の個人事業主の中では、いまだにパソコンを使っていないという方も相当数おります。例えば、我々がふだん行くラーメン屋さんで、そういうふうな場面はなかなか見ないと思います。そういったこともご想定いただければ助かります。 ○川内部会長  川内です。ありがとうございます。 それが先ほど申し上げた過重な負担ということの、とにかく、でも、できないものについては、当人の方にちょっとそれはできないですという説明をするということだけは忘れないでください。ただ単に、そんなの駄目だとかというふうなことではなくて、「すみません。うちはパソコンを使っていないものですから」という説明をいただければ、それでいいんじゃないかなと思います。 何か納得していないようなお顔をされています。 山鼻さん、どうぞ。 ○山鼻委員 東京経営者協会の山鼻です。 一つよく分からないので、教えてください。視覚障害のポツに「ガイドヘルパーの肩や腕につかまり、密着して歩く必要があり」というところの対応例として、密接が避けられないことを理解し、必要に応じて手引きするというのは分かりますが、「ただ、感染防止ガイドラインに基づき、消毒、マスクやアームカバー等の対策を徹底しておく」というのは、これは誰が徹底するのでしょうか。ガイドヘルパーさんと視覚障害の方がくっついているというところなので、ここの消毒、マスクやアームカバー等の対策を徹底するのは、ガイドヘルパーさんであって、事業主や主催者が行うものではないと思います。この部分は、対応例として、主催者、事業主がやることというふうな整理だったと思いますので、こちらの部分が誰に係るのかがちょっと分かりにくい。私は、これ、ガイドヘルパーさんがそういうことをやっていれば、そこのところは安全というふうな理解をしているんですが、ここのところはどうなっているんでしょうか。 ○川内部会長  事務局、お願いします。 ○篠課長  事務局の篠でございます。 今、ご指摘いただいた対応例につきましては、事業者側の対応例ということで、記載をさせていただいておりますので、先ほどおっしゃるとおり、ガイドヘルパーの方と一緒にいらっしゃるお客様に対して、店舗側のほうでどこまでというところがあるかと思いますので、必要に応じて手引きをするというところについて、少し表現の工夫が必要かなというふうに感じたところでございます。 ○川内部会長  川内です。 ちょっと事務局にお聞きしますが、ガイドヘルパーさんと一緒に行かない、単独で行く方もいらっしゃいますよね。それで、お店に入るまでは、歩道なりなんなり、割と広い空間を歩いていきますけれども、お店に入った途端に狭い空間なので、お店の人に案内をお願いするということが多分あり得ると思うんですけども、もし書くとしたら、そういう場合のことだろうというふうに思うんですね。ですから、その場合に、感染防止ガイドラインに基づき、消毒、マスクやアームカバー等の対策を徹底しておくというのを事業者側に求めるかどうかというか、もちろん、これも一律ではないわけですけども、その感染防御として、こういうものもありますよと。こういうやり方もありますよというような例示ぐらいで抑えておかないと、事業者としても、今のお話だと、負担感が大きいのかなというような気がするんですが、どうでしょうか。 ○篠課長  事務局の篠でございます。 確かに、川内部会長からもご指摘いただきまして、この辺りは、同じ視覚障害でも、先ほどもお話に出ましたけれども、全盲の方とロービジョンの方でも違いがあるかと思いますので、そういった様々なことについても、最終的には、ご紹介をさせていただきながら、例示として、絶対にこれをやらなければということにならないような形で、整理をしていきたいと思っております。 ○川内部会長  川内です。ありがとうございます。 今、ご意見を聞くと、どうも事業者側のほうでの不安というか、よく分からないという点が結構ありそうなので、障害のある当事者の方へのご確認とともに、事業者の方へのご確認ということもお願いしたいと思います。 ほかにご意見ありませんでしょうか。 杉崎さん、どうぞ。 ○杉崎委員  商工会議所、杉崎と申します。 まず1点目なんですが、先ほど加藤委員からもご発言がございましたが、企業ですとか、あと、店舗、お店も、大企業がやっている、例えば、店舗から、まちにある個人商店まで、実に様々でございます。個人商店の店舗になりますと、ノウハウですとか、あと、マンパワー、あと、いろいろ設備面も、大企業に比べて、なかなか十分ではないということも多いかと思いますので、そういった点は、幅広い方々に、ぜひ、ご理解をいただきたいというふうに思います。 2点目は、資料の中でもご紹介がございましたが、セルフレジですとか、お釣りをトレイで渡すということなんですが、このセルフレジに関しましては、最近、いろいろな店舗で見かけるわけですが、恐らく今後もセルフレジの形態は増えていくと思います。例えば、そうした中で、ちょっと個人的にも思いますが、車椅子の方が利用しやすいような高さに、レジの機械がちゃんと設置されているかどうかですとか、そういった点も踏まえて、事業者側も配慮していく必要があるのだと思います。 また、お釣りのトレイで渡すということについても、資料に記載のような方法は参考になると思うのですが、いずれにいたしましても、建設的な対話を通じて、合理的な配慮を提供していくということが非常に重要だと思いますので、このことの重要性を東京都さんもより広く周知をしていただきたいと思います。 3点目が、資料の5ページに記載の「マスクをつけなければならないことが理解できない」というところの記載なんですが、今、コロナの状況下で、例えば、お店もそうですが、いろいろな施設を利用するに当たって、マスクの着用をお願いしますというような表記をよく見かけます。一方で、いろいろなご事情があって、マスクの着用が困難な場合もあるかと思います。こうした際に、ピクトグラムを見せて、説明をするというような例示がなされているわけですが、こういったピクトグラムを見せて説明をするということですとか、あと、この資料に書いてある様々な例示、事例というのは、これは非常に重要な情報だと思いますので、ぜひ、東京都さんにおかれましては、商工部門と連携をしていただきまして、こういった情報を幅広く企業、店舗、広く都民の方に対して、周知をしていただきたいと。そういったことが重要なのかなというふうに思います。 以上です。 ○川内部会長  川内です。ありがとうございます。 最後のピクトグラムですが、これは、ピクトグラムでなくてももちろんいいんですね。お店の方がよくポップを作ったりされますけども、そういう漫画チックなものでも構わないので、それは、それぞれのお店の工夫だろうと思いますが、今おっしゃったように、東京都のほうとしても、事業者のほう、あるいは、一般都民に対しての周知ということを、ぜひ努力していただければというふうに思います。 ほかにご意見ありませんか。 佐々木さん、どうぞ。 ○佐々木委員  都盲協、佐々木です。 今、先ほど発言いただいたセルフレジとか、お釣りをトレイで渡すということについて、視覚障害者はできないとはなから言うのも、私としては非常にじくじたる思いがあります。そこで、発言された方にお伺いしたいんですけど、例えば、セルフレジですね、セルフレジの使い方というのは、これは一般的に使い方の広報とかをなさっているのでしょうか。少なくとも視覚障害者のところには、セルフレジとはいかなるもので、こういう使い方である。だから、こうやってやれば、合理的に使えるということは、そういう広報というのはなさっていますでしょうか。 ○川内部会長  川内です。 どなたがお答えいただけるんですかね。 どうぞ、杉崎さん。 ○杉崎委員  商工会議所、杉崎と申します。 先ほど、私、セルフレジに関して発言をさせていただきましたが、私が申し上げたかったことは、いろいろな店舗で、今、現にセルフレジが増えているということ。今後も、こういったセルフレジは恐らく増えていくであろうと。さらに増えていくであろうということ。そうした中で、これは、あくまで一例ではありますが、例えば、車椅子の方が利用しやすいような高さですね、機器の設置の高さになっていないケースも個人的に見受けられるものですから、そういった配慮が必要なのではないかということを、私は先ほどの発言の中で申し上げたかったわけでございます。 一方で、今、佐々木委員からご発言いただいたことについてでございますが、これも、各店舗によって、お店によって、対応は違うと思いますが、例えば、大型のスーパーなどにおいては、セルフレジがたくさん複数台並んでいる中で、係の方がそのセルフレジの近くに立って、いろいろなご案内をされているという光景を私は見かけております。そうした中で、例えば、車椅子の方ですとか、いろいろな障害をお持ちの方が利用されるときに、そういった係の方がしっかりと説明、利用方法を含めて説明をされるですとか、もう一つは、例えば、セルフレジじゃなくても、人がいる有人の従来からあるレジですね、こちらのほうにしっかりとご案内するですとか、そういった対応が必要ですし、重要だと思います。 いずれにいたしましても、このセルフレジ、レジの問題に限らず、建設的な対話を通じて、合理的な配慮をしていくということが非常に重要ですので、こうしたことの重要性を、ぜひ、東京都さんをはじめ、幅広くより皆さんに知っていただいて、共生社会が実現していくということが大事なのではないかというふうに思っております。 以上でございます。 ○川内部会長  ありがとうございます。川内です。 私の経験でいうと、今おっしゃったように、スーパーなんかでセルフレジが何台もあるところでは、係員が立っていることが多くて、手を挙げるなり、お願いすれば、非常に気軽に手伝ってくださいます。それから、最近、コンビニでも一部セルフレジが入ったりしてますけれども、有人のレジと必ず併用されていますので、ですから、セルフレジが使えない場合は有人のほうに行くというようなこと。それから、私なんかだと、コンビニの人がこっちどうぞとかというふうに声をかけてくれることもあるので、そういう点では、合理的配慮というと、何か堅苦しいですけれども、お店の人の機転というか、臨機応変で、私の場合はうまく使わせてもらっているかなというような感じがしています。 カード決済についても、コンビニなんかだと、自分でカードをスロットなりなんなりに入れたりするようになっていますけれども、私の場合は、手が届かないとか、やりにくい場合は、お店の方にカードを渡せばやってくれるというようなこともあるので、その辺は、佐々木さん、今のところ、私の感覚では、うまく回っているんじゃないかなというふうに思っているんですが、佐々木さん、何か問題のあるような経験をお持ちでしょうか。 ○佐々木委員  佐々木です。 部会長のお話、あるいは、先ほどご発言いただいたことの意味はよく分かるんです。我々、その現場で即対応してくれるということは、今のお話ですけど、個人とかいろいろな会の中の会員の話を聞いていると、なかなか現場対応は頼みにくいというんですかね、混んでいると特に。ですから、先ほど佐々木が申し上げたのは、現場での対応も、それはぜひお願いしたいんですが、事前に、例えば、視覚障害者の団体とか、そういうところに対して、セルフレジとはこういうものであるから、こういう使い方が適切であると。あるいは、お釣りは、何ですかね、手渡しがなかなかしにくくなって、トレイに渡すことが増えてきたと。そして、先ほどの話で、やはりこのセルフレジとか、このトレイの方法で渡すというのが、一時的なものではなくて、今後もますます増えていって、無人になることはないでしょうけど、極端な場合は無人化にもなるという可能性もあることですから、現場対応のみではなくて、事前に周知するということを、特に新しい装置については、その恩恵を一番受ける視覚障害者というか、各種障害者の団体に対して、事前に広報活動をしていただけると、あとは、現場に行ったときに、そんなに一から聞かなくても済むなと思っているんですが、そういう用意というのは、あるのかなと。そういう用意というのは、事前に広く周知するということでございます。 ○川内部会長  川内です。ありがとうございます。 一店一店の中小のお店だと、今のお話はちょっと難しいかなと思うので、やっぱり事業者団体から何かアクションがあるかなということだと思うんですが、今のお話を聞かれて、何かお考え…… じゃあ、杉崎さん。 ○杉崎委員  商工会議所、杉崎でございます。 佐々木委員からのご発言、ご指摘、重要なご意見であると感じております。セルフレジが増えている状況の中で、非常に重要なご指摘かなと思うんですが、個人的にもう一つ感じるのは、セルフレジが増えているのもそうなんですが、この都庁の受付ですね。例えば、以前ですと、東京都の受付も、入館に際しての受付も、今、機械化されておりますが、以前はそうでなかったわけであります。こういったレジですとか、あと、受付も、入館に際しての受付も、これからより機械化が進んでいくのだろうと思います。そうした中で、現場で、いろいろな障害をお持ちの方に対して、しっかりと合理的な配慮を現場で提供していくということと、佐々木委員からご指摘がありました。事前にいろいろな周知、広報をしていくということ、この両方がしっかりとなされていくということは非常に重要であるかと思います。 先ほども申し上げましたが、本件に限らず、資料に書いているいろいろな対応例が記載されておりまして、非常に重要な情報だと思いますので、各団体においてもそうですが、ぜひ、東京都さんも、商工部門をはじめ、いろいろな部局がおありになるかと思います。また、こうした事例については、東京都さんのみならず、各区市町村、国もそうですが、公的主体でしっかりと連携をしていただきまして、幅広く周知をしていただきたいと思います。 以上でございます。 ○川内部会長  川内ですが。 何かボールが事務局のほうに投げられたような気がしますが、事務局のほう、何かありますか。 ○篠課長  事務局の篠でございます。 様々なご意見、どうもありがとうございます。この部会自身も、このような様々な課題と対応例を皆様にご検討いただきます中で、その例だけではなく、その背景にあるもの、あるいは、基本的な合理的配慮に至るまでの手順ですとか、そういったものも含めて、対応と検討をしっかり普及していく必要があるというふうには感じております。こちらのご検討に対しまして、こういった事例につきましても、いずれ事例集という形で提案していきたいというふうに考えておりますので、その中で、今いただきましたご意見も含めて、単なる事例ではなく、なぜこのような対応が必要なのか、あるいは、どのような対応が考えられるのかということを、場面場面で建設的対話を図っていくことの重要性も含めて、普及啓発をしていければというふうに考えてございます。 ありがとうございます。 ○川内部会長  ありがとうございます。 次から次に新しいやり方が入ってくるわけで、それに追いついていけないというようなことが起こるので、いろいろな場面に応じて、広報をしていく、周知していくというのは必要なことだろうなというふうに思います。それから、もう一つは、お店の現場力ということだろうと思います。 ほかに何かご意見ありますでしょうか。 じゃあ、関哉さん。 ○関哉委員  弁護士の関哉です。 今日一緒に配られている相談事例集がございますが、せっかくなので、この相談事例集とひもづけをしてはいかがかなと思いまして。今ちょっとざっと見ていましたら、例えば、3ページの肢体不自由のところに、一番下に「1席ずつ空けて座ることがルール化されており、介助者が隣席に座れない」とありますけど、このルール化について、柔軟に見直していくという意味で、事例集でいうと、事例10ですかね。29ページですね。事例10のイベントの安全・ルール面から参加許可できないということで、ルールを見直して云々とありますけど、例えば、この事例集、事例10をご参照くださいとか、そういうふうにリンクを貼る等のひもづけをしていただくと、事例集も見ていただけるし、合理的配慮の考え方、参考になろうかと思いますので、いいのかなと思いました。 今日の資料の4ページの内部障害のマスク着用とありますけど、例えば、マスクをつけることが難しいと併せて、もう一つ、丸ポチを増やして、例えばですけど、マスクを着用しないと入場できないと言われたとか。そういうようなことを併記していただいて、事例集の事例2、5ページに、いわゆる飲食店で盲導犬の入店を断られたとあるんですが、この入店拒否の事例の解説の部分ですね、この辺りが非常に参考になるかなと思うので、例えば、事例2にそれは誘導していただく。 最後に、今日の資料の6ページに、パニックの話がありましたよね。中段辺りに、「いつもどおりでないと、パニックになる。会話を控えなければいけない場面でも、障害特性により声をだしてしまうことがある」。これは事例集でいうと、17ページの事例6というところに同様にパニックの話がありまして、あくまで、今のお話は例なんですけども、相談事例集にリンクを貼るなり、ひもづけていただくと、実際の解説も役に立つし、相談事例集も見ていただけるんじゃないかなというふうに思いました。 以上です。 ○川内部会長  ありがとうございます。川内です。 全てが全てリンクを貼れる、リンクを貼るというか、つながるものではないかもしれませんが、これについては、事例集のほうにも説明がここにありますよというようなことで、ひもづけるということだろうと思います。 ほかにありませんでしょうか。 杉崎さん。 ○杉崎委員  商工会議所、杉崎でございます。 先ほどもマスクの件で発言させていただきましたが、資料の5ページの一番下のポチのところで、マスクがつけられないがために周りから厳しい目で見られるため、外出しにくくなったというケースが紹介されております。実は、私、国の障害者政策委員会の委員としても参画しておりまして、まさしくこういったケースが議論の中で紹介されたこともございます。先ほどピクトグラムということが事例、対応例に出ておりまして、ピクトグラムと申し上げましたが、ここに対応している事例として、フェイスシールドの着用など、マスクに代わる方法を実践している方もいることを理解すると。こういったことも非常に重要だと思います。今、いろいろな施設でマスク着用が求められているのも事実でございますので、ぜひ、こういったことも広く都民の方に理解していただくと。企業も理解することが大事なのではないかと思います。 以上です。 ○川内部会長  ありがとうございます。川内です。 一時、マスク警察とかといって、マスクをつけていないことに対して、非常に厳しく糾弾するような方もいらっしゃるということがありましたけれども、それによって、社会に出にくいということが起きているんだろうな。今のように、いろんな人に知っていただくということが必要だなというふうに思います。 ほかにご意見ありませんでしょうか。 吉田さん、本田さん、宮澤さん、何かありませんでしょうか。 じゃあ、本田さん。 ○本田委員  精神障害の団体を代表してきております本田といいます。 これは、本日の会議用の資料だと思いますので、詳しいところのところはショートカットなさったのだと思いますが、やはりまず大前提として、このケースを書く場合には、やはり視点が誰なのか、困っている人が誰なのかのこの課題のところがきちんとユーザーというか、障害者の視点できちんと作っていただきたいということと。 対応する側、おおよそは事業主かなと思いますが、この事業主の立場に立ったきちんとした書き方というか、事業主のサイドに立った書き方というか、要するに、分かりやすい書き方、どなたが見ても分かりやすいような表現の仕方、文言の使い方というのがもうちょっと工夫されるべきかなと。行政が出す文書ですので、一般都民に、特に小さな小さなすぐ近所にある商店の方たち、私たちが日常的に使うのは大きなスーパーか、ヘルパーさんにお願いしたり、個々で行くときには、本当に小さな隣のお店みたいな感じのところを利用することが多いですから、そういった視点に立った、まず、文言の書き方と表現の仕方をもう一工夫なさってほしいなと思います。 それと、当然のことながら、先ほどから部会長がもう最初におっしゃってくださったので、特に発言しませんでしたけれども、障害はケースによって全く違います。精神障害でも、本当にピンキリという言葉がふさわしいかどうかは別として、全く違いますし、特に知的障害の場合も全く違います。というところでは、まず、大前提として、一人一人、視覚障害の場合でも、先ほどおっしゃったように、全盲の方から弱視の方たち、いわゆるロービジョンの方たちも全く違います。それによって、対応が一人一人全く違います。困っていることも違うんです。ですから、まず、困っていることを聞いてほしい。何かお困りですかというような、そういったソフトのところをまず大前提として、表現するというか、書き加えるのが妥当かなと。そういったことを理解していただくということが、合理的配慮の一つの大きなところなのかな。ソフトのところの合理的配慮という気がいたしました。 それから、視覚障害に対しては、合理的配慮の一環として、先ほど佐々木さんがおっしゃったように、視覚障害の団体、たくさんございまして、大体、そこに入っていたりしますので、そちらのほうに出張していただいて、例えば、先ほどから出ているセルフレジが主にこういったシステムになっておりますというような、レクチャーというか、そういった案内が一度あれば、皆さん安心して、こういうもんなんだなと。では、我々にはとても手が出せないねということが分かって、すぐお願いをするというか、お店の人にお願いをするということも分かりやすいかなと。お互いのためには、そういったほうがいいのではないかなと思ったりもしています。 以上です。 ○川内部会長  ありがとうございました。 川内ですが、初めにおっしゃったことについては、この会議の冒頭でも申しましたけども、合理的配慮の手順ですね、ニーズをきちんと聞き取って、それから、建設的対話をして、合意を形成するというところで、解決できるのではないかなというふうに思います。 ほかにありませんでしょうか。 宮澤さん、ありますか。 ○宮澤委員 都身連の宮澤と申します。 肢体不自由の3ページですが、身体的距離の確保ということで、私、話しました。車椅子使用者と立っている人の距離ですけど、私は、あえて車椅子使用というのではなくて、低身長、パラリンピックで、低身長の人が結構出てきました。私のように、私は129センチですけど、私のように、パラリンピックの方が一般、ごめんなさいね、障害のない人と話すときに、私のところに来て、先ほど部会長さんがおっしゃっていた、ひざまずくんですね。膝をついて話す。私、ちょうど同じなんですね。それは、私は障害を持っていますけど、その態度は、相手の態度は、私に対しては、屈辱的に思うのです。と思っちゃうんですね。これは障害が違うもので、私は立っていてもいいですよと。ちょっと距離が違うんですが、中腰でもいいですよと。中腰は疲れるから困りますという人がいますから。いろんな方がいるんですが。 低身長の方から言わせると、ひざまずく態度は、いきなりひざまずくのは、ちょっとこちら側としては困るんですね。そうではないんだよと言いたいんですけど、その分で、この意見を言ったんですが、車椅子使用者として出ていますけど、私のように、身長の低い者から一般に立ち話が、立ち話ができるようなことが、これからも、この世の中で、コロナの関係でできるのかどうか。そこをちょっと心配して意見を言ったんですね。 こういう意見、課題でもいいんですけど、そこを少し全て目線に合わせならなきゃいけないんだということではないような気がしています。人間対人間ですから、いろんな身長があっていいと思いますので、そこだけちょっと意見として言っておきます。 以上です。 ○川内部会長  川内です。ありがとうございます。 ここで、車椅子使用者と話すときというのを、一つは、車椅子使用者や低身長の方と話すときというのがあると思いますが、今、宮澤さんがおっしゃったのは、もうちょっとそれよりも本質的な問題ですよね。顔を近づけるということ、どういうのかな、ひざまずくということ自体が、例えば、宮澤さんにとっては、自分が低身長だということを改めて突きつけられるような気持ちがして、嫌な感じがするんだろうというふうに思います。ですから、その辺、ちょっと書きぶりはどうか、難しいかもしれませんけれども、ひざまずけばいいんだというふうな介助の方法みたいなものが世の中に流布していますけれども、それについては、丸覚えして、機械的にやるのは正しくはないよというようなことは、どこかに書くほうがいいのかもしれないなというふうに思って聞いていました。 相手との関係だと思うんです。お互いに話をしていて、何となく高さが違い過ぎて、話がしづらいなと思ったら、そのときに、腰をかがめるなりなんなりということはあるかもしれませんけれども、何か私も、どういうのかな、車椅子使用者に対しては、ひざまずくというのが機械的に行われているような感じがすごくしているので、そういうことではないんだよという、ニュアンスが難しいですけども、ちょっとそういうことを含めた注釈みたいなものも入れていただければなというふうに思います。 ○吉田委員  いいですか。 ○川内部会長  じゃあ、吉田さん。 ○吉田委員  東難連の吉田と申します。 私も難病患者のいろんな方たちと…… ○川内部会長  吉田さん、マイクがちょっと弱いかも。 ○吉田委員  マイクの使い方が下手で・・・ 先のご意見についてですが、難病患者の方達とお会いしますがALSの方達はベッド型ストレッチャーの方もいらっしゃる、難病患者はいろんな方々がいらっしゃるのです。   皆さん一人一人が自分というものを凄く持っているし体調も違います。その中で先の方が言ったような対応は致しません。相手が寝たままでいても私たちは立ったままです。話をするときは椅子があれば座りますが膝をつくということはしません。病気が違う人が集っていますから自分達の病状を考えたうえで皆さんと行動していく事を頭においています。  さっきセルフレジの話が出ましたが、私は年を取っていますからセルフレジ初めての時は全く分かりませんでした。「〇番レジへどうぞ」と言われた時「どうするのですか?」と聞いて教わりました。視覚障害の方も、もっと声を上げて手助けを頼んでみてはいかがでしょうか。すべて自分でしたいのは難病患者も同じですが、自分が楽に生活できるよう流れをもっていく形で進んでいって生活できればいいと考えることも大切だとおもいます。 ○川内部会長  川内です。ありがとうございました。 当事者側も意思表明をきちんとするということですね。それはおっしゃるとおりだろうと思います。一方で、お店のほうの人にも目を配っていただくと。目配りしていただくとかというような、お互いの協力関係というか、そういうことなんだろうなというふうに思います。 ほかにないでしょうか。 じゃあ、本田さん。 ○本田委員  今日は、手をつなぐ親の会の方たち、それから、ご本人部会のほうも参加なさっておりませんけれども、育成会のほうでは、バッジを作る、バッジをつけて、対応を促していただくというようなことも考えておりまして、つまり、マスクはつけられません。障害によって、マスクをつけられませんというような、そういったバッジをつけたりもするようにしておりますから、ウィズコロナということで、それぞれの障害者団体も努力をしているということもご理解いただきたいと思います。 ○川内部会長  川内です。情報提供ありがとうございます。 唯藤さん、手を挙げられましたか。 ○唯藤委員  東京都聴覚障害者連盟の唯藤です。 2ページ、対応例にありますコミュニケーションボードについてです。これを用意するというふうに記載がございますけれども、聞こえない私どもは、外見から見ても、障害があるのかどうかは分からないです。レジに行ったときに、何か話しかけられて、「聞こえません」というふうにはお答えはします。でも、聞こえないと言えない人もいます。そのときにコミュニケーションボードではなく、コミュニケーションボードを用意するのではなく、見えるところにそれを置いてほしいんですね、コミュニケーションを取るものを。というふうにいつも思います。そうすれば、聞こえませんと言わなくても、自分で指さしをして、こういう状態ですとすれば、この方は聞こえないんだなというふうに相手の方が分かってくれます。ですので、いつもレジのところに置いておくようにというふうにここの部分を書き換えていただければと思います。 ○川内部会長  川内です。ありがとうございます。 これもあれですね、お店によっては、業態によっては難しいところもあるのではないかなというふうに思うんですが、マクドナルドみたいなところですね、ああいうところだと、テーブルの上にメニューが指さしができるようなものを置いてたりもするんですけれども、ここでは、「用意をし」というふうなことを書いてあるので、これだけだと、テーブルの上に置いておくとか、置いておかないとかというのは、特に書いてはいないわけですから、解釈によっては、テーブルの上に置くということも可能だと思いますので、注釈として、テーブルの上に置いておくと、指さししやすいとかというふうなことを注釈で書かれておいたらどうかなというふうに思います。 ○唯藤委員  よろしくお願いいたします。 ○川内部会長  ほかにありませんでしょうか。 じゃあ、杉崎さん、どうぞ。 ○杉崎委員  商工会議所、杉崎でございます。 今日、資料として、事例集と、あと、ハンドブックの冊子が配られております。これも、非常に重要な資料ですし、この事例集も実に様々な情報が掲載されておりまして、非常に参考になるなと改めて思った次第であります。今日の配付資料に書いてある、いろいろな対応事例ですとか、東京都さんが作られているこういった事例集をはじめとした資料、非常に重要な情報だと思います。先ほどから周知を幅広くしていく必要性について、発言をさせていただいておりますが、我々、事業者団体も、実は所管する範囲に限りがありまして、それぞれ所管する範囲も異なっているという事情もございます。したがいまして、ぜひ、再三にわたって恐縮なんですが、東京都さんにおかれましては、我々、事業者団体、なかなか限りがあるものですから、こういった周知については、部局と連携していただいて、具体的に実施をしていただきたいというふうに思います。 以上でございます。 ○川内部会長  ありがとうございます。川内です。 作りっ放しではなくて、周知のほうもしっかりやらなくちゃということだと思います。それについては、都のほうも、それから、事業者の方にもご協力をいただきながら、もちろんそれを受ける市民の側とか、障害のある方々との協力ということもありますけれども、作るだけではないよということを事務局にはお願いしたいと思います。 ほかにありませんでしょうか。 ちょうど時間もそろそろ来たんですが、私のほうから少しご発言させていただきます。2ページ目ですけれども、2ページ目の聴覚障害のところで、「筆談で対応可能であることを示して」というのがありますが、筆談というと、話すことを文字で書くことだというふうに思われている方が非常に多いんですけれども、文章を書く必要は全くなくて、箇条書で要点だけ、例えば、道案内を頼まれたときに、ここから歩いて、店を出て30メートル行ってとかというようなことを言わなくても、「30メートル先右」というふうに書けば、それでいいとかというような、そういうふうに、ポイントだけ押さえるというコツがあるんですね。ですから、そのようなことは、ちょっとここで筆談のコツというようなことを少し注釈で入れられると、実用的になるのかなというような気がします。 ほかのところについても、もし事務局でお気づきのところについては、そういうコツというものを少しお書きになるといいかなというふうに思います。 それから、透明のアクリル板ですけれども、場所によっては、ロービジョンの方なんかが引っかかっちゃった、当たったというのがあるんですね。ガラスほど頑丈ではないので、けがにはつながらないんですけれども、まるで透明ではなくて、縁のところにちょっと黄色いテープを貼るとかということで、ここに透明なものがありますよというようなこと。もちろん、通路に出っ張らないようにするとかというようなことが最初の原則としてあるわけですけれども、どうしてもという場合には、そのような警告をつけるということも一つあるかなというふうに思います。 最後ですけれども、これは、この資料というのは、事例集みたいなものになっています。ですから、それはそれでいいんですけれども、合理的配慮というのは、訳があんまり正しい訳ではないと思いますが、合理的というのは理にかなったということですね。理にかなったというのは、障害のある方のようなニーズを持つ方にとって、ニーズがかなえられるという意味で、理にかなったというのが一つあります。それから、事業者にとっては、過度な負担にならないということで、理にかなったということもあります。ですから、合理的という言葉よりは、むしろ理にかなったというような理解であるべきだろうと思いますので、その辺りは、この提供事例に入る前に、先ほど申し上げた合理的配慮の3段階のステップというか、そういうふうなところで説明するところで、理にかなったサポートを提供するというようなことをご説明いただければなというふうに思います。 それから、これ、障害別に書かれています。医療と同じなんですけども、医療も最近、専門分野に分かれ過ぎて、人間を臓器の塊として見てしまう。例えば、胃の具合が悪い人は、お医者さんは胃を診るわけですね。だけども、その胃というのは、尊厳を持った人間が持っている体のパーツですよね。それと同じで、障害というのも、ここには障害のある人間がいて、その一つのパーツとして視覚障害があったりとか、聴覚障害があるということですから、背後に人権とか、尊厳を持つ人がいるんだよと。ですから、人権や尊厳ということを忘れないように、つまり、じゃけんに扱うとか、そういうことではなくて、きちんと人として対応してくださいというようなことは、これはもちろん商売の上での基本原則だと思いますけれども、あえて言わずもがなといえば、言わずもがななんですけれども、あまりにも現実の世の中で人として扱ってくれないというか、はなから相手にしてくれないというようなこともありますので、そのようなことも、権利条約でも人権と尊厳ということが非常に大きな柱になっていますので、そのことはきちんと事例集に入る前に、まずは、人として、相手の尊厳を傷つけないような対応が必要ですよということ。そのために、建設的対話とか、そういうふうなものが求められているわけですから、そのことをきちんと書いていただきたいなというふうに思います。 もうお時間が来ましたけど、ほかに何かあれば。よろしいですかね。 あとは、事務局のほうでご説明がありますけど、残った意見についての提出方法などもありますので、事務局のほうにお返ししますので、よろしくお願いします。 ○篠課長  事務局の篠でございます。 本日は、皆様から様々なご意見をいただきまして、誠にありがとうございました。 本日いただきましたご意見を踏まえて、対応例を次回までに再度取りまとめさせていただきまして、また、今、部会長からお話もありました合理的配慮の考え方や手順、また、対応のポイントというようなところにつきましても、整理をしてまいりたいと思います。 次回、第3回部会におきましては、課題と対応例、また、対応のポイントについて、案をお示しいたしまして、最終確認をお願いしたいというふうに考えております。どうぞよろしくお願いいたします。 また、冒頭にも申し上げましたが、追加のご意見等ございましたら、机上にございます自由意見用紙にご記入いただき、こちらに置いていただいてもよろしいですし、また、後日、電話やメール等でのご連絡も承りますので、よろしくお願いいたします。 なお、次回の第3回部会につきましては、2月から3月までに開催を予定してございますが、開催日につきましては、改めてご案内をさせていただきます。また、本日配付しております資料につきましては、お持ち帰りいただければと思います。 なお、お車でいらっしゃった方につきましては、駐車券をお渡しいたしますので、事務局までお声かけください。 それでは、本日の会議は、これにて終了といたします。 今年1年間、皆様には大変お世話になりました。どうもありがとうございました。また来年も引き続きどうぞよろしくお願いいたします。 以上でございます。 (午後3時04分 閉会)