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その他の下痢原性大腸菌Escherichia coli

菌の特徴は

写真:その他の下痢原性大腸菌 大腸菌は人や動物の腸管に存在し、通常病原性はありません。しかし、いくつかの大腸菌は人に対して病原性があり、これらは総称して下痢原性大腸菌(又は病原大腸菌)と呼ばれています。現在、この菌は次の5つのタイプに分類されています。





【下痢原性大腸菌の種類と症状】
  1. 腸管病原性大腸菌(EPEC):下痢、腹痛を症状とし、サルモネラ属菌とよく似た急性胃腸炎を起こす。
  2. 腸管侵入性大腸菌(EIEC):腸の細胞内へ入り、赤痢のような症状(血便、腹痛、発熱)を起こす。
  3. 毒素原性大腸菌(ETEC):エンテロトキシンにより、コレラのような激しい水様性の下痢を起こす。
  4. 腸管出血性大腸菌(EHEC):ベロ毒素により、腹痛や血便などの出血性腸炎を起こす。ベロ毒素産生性大腸菌(VTEC)とも呼ばれている。
  5. 腸管集合性大腸菌(EAggEC):腸の細胞に付着し、エンテロトキシンを産生することにより、散発的に下痢症を起こす。

どんな食品が原因となりますか

 人や家畜が保菌している場合があり、これらの糞便に汚染された食品や手指からの二次汚染により、あらゆる食品が原因となる可能性があります。

どんな症状ですか

 潜伏時間はEPEC及びETECは12〜72時間で、EIEC及びEAggECの場合は1〜5日(3日以内がほとんど)、EHECの場合は4〜8日です。腹痛、下痢、発熱(38℃〜40℃)おう吐、頭痛などが主症状です。

予防のポイントを教えて下さい

  1. 生野菜などはよく洗い、食肉は中心部まで十分加熱してから食べること
  2. 冷蔵庫内の食品はよく点検し、早めに食べること。
  3. 加熱調理済の食品がニ次汚染を受けないよう、調理器具や手指は十分に洗浄・消毒すること。
  4. 水道管直結以外の水を飲用あるいは調理に使用する場合は、必ず年1回以上の水質検査を受け、飲用に適しているか否かを確認すること。
  5. ビルなどの貯水槽の清掃・点検を定期的に行うこと。

このページは東京都保健医療局 健康安全研究センター 企画調整部 健康危機管理情報課 食品医薬品情報担当が管理しています。


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