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東京都食品安全条例
条例の概要
東京都食品安全条例
東京都食品安全条例の制定に至る経緯

東京都食品安全条例の制定に至る経緯

「東京都食品安全基本条例(仮称)の制定に向けた基本的な考え方」に対する
都民・事業者からの意見及び東京都食品衛生調査会答申での対応について


 平成15年8月15日、都は「東京都食品安全基本条例(仮称)の制定に向けた『基本的な考え方』」を公表し、同年8月16日から9月12日までの4週間にわたって、この「基本的な考え方」に対する意見を募集しました。
 また、同年8月28日には知事から、知事の附属機関である東京都食品衛生調査会へ条例の考え方について諮問しました。
 さらに、同年9月16日には、東京都食品衛生調査会専門委員会において「意見を聴く会」を開催し、直接、都民や事業者の方々の意見を伺う機会を設けました。
 こうして寄せられた意見や要望を参考に、東京都食品衛生調査会では「条例の考え方」について審議を重ね、平成15年11月21日に知事へ答申を行いました。
 食品衛生調査会における審議や答申のうち、寄せられた意見や要望に対応した主な事項について、以下のとおり掲載します。

1  制定の趣旨について
2  目的について
3  基本的な考え方について
4  関係者の責務について
5  食品安全推進計画(仮称)について
6  情報の分析・評価について
7  安全性調査・措置勧告について
8  自主回収報告制度
9  情報の共有と交流について
10  国・他自治体との連携・協力について
11  食品安全調査会(仮称)について
12  その他


1  制定の趣旨について
 国が食品安全基本法の制定や食品衛生法の改正を進める中で、都が条例を制定することは二重行政となり、不必要なものではないかとの意見が多く寄せられました。
 
 食品衛生調査会で条例の必要性について改めて検討した結果、次のように答申されました。
 食品安全基本法や食品衛生法などの法体系の中で、地方自治体にはリスク管理機関として「国との適切な役割分担を踏まえて、その区域の自然的経済的社会的諸条件に応じた施策を策定し、実施する」ことが責務とされ、施策の充実強化が求められている。
 一方、東京はわが国最大の食品の消費地であり、都における食の危機は、全国の危機につながっていく可能性があることから、都民の健康を守るためには、国による体制整備に依存するだけでなく、必要に応じて国制度を補完し、都として食の安全・安心確保に向けた仕組みづくりを進める必要がある。
 こうした状況を踏まえ、都民の健康を守ることを最優先として東京という大都市における食品の安全に関する課題に適切に対応するため、広く食品の安全確保に向けた方向性をはじめ、関係者が果たすべき責務や役割を明らかにするとともに、食品の安全を確保するために必要な措置を定めた条例の制定が急務となっている。
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2  目的について
 目的の中で、食品の安全確保が消費者の権利として確立されるため「権利」を文言として条文に表現するべきといった意見をいただきました。
 
 食品衛生調査会専門委員会では、次のように議論が交わされました。
(1)  食品の安全確保という目的を実現するためには、都、都民、事業者がそれぞれの役割を踏まえ、相互理解と協力を図ることが必要である。
(2)  都においては消費生活条例において、生命及び健康を侵されない権利など 「権利」の確立が規定されている。
(3)  生産から消費に至るすべての段階で食品の安全確保を図るためには、食品安全基本条例(仮称)と消費生活条例等が補完しあいながら対策を講じていく必要がある。
(4)  「食品の安全を確保し、都民の健康を守る」ことを目的とすることにより消費者の権利も確立される。
 こうした検討結果を踏まえて、食品衛生調査会からは、
 「食品の安全を確保することにより現在及び将来の都民の健康を守るという姿勢を条例の目的として掲げる必要がある」
 また、「生産から消費に至るすべての段階で食品の安全確保を図るためには、食品衛生法などの関係法令を踏まえ、食品安全基本条例(仮称)を中心として消費生活条例などの都の諸条例、要綱等がそれぞれ補完し合いながら、施策が推進されるべきであり、(消費生活条例など)他の条例等の規定との整合性を考慮する必要がある」
と答申されました。
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3  基本的な考え方について
 目的や基本的な考え方に「予防原則」や「リスク分析」を柱として明確に打ち出すことについて要望が多く寄せられました。
 
 食品衛生調査会では、予防原則という言葉の定義については、国際的にも明確にされていない部分があるとの議論が交わされ、最終的には「基本的な考え方の中で示された科学的知見に基づく安全行政については、危害発生の未然防止の観点からも推進する必要がある」と答申され、健康への悪影響の未然防止を図っていく姿勢が明示されています。
 また、リスク分析については、「都民の健康を守るためには、リスク管理を推進するに当たって、危害発生の未然防止に重点を置くリスク分析の考え方を取り入れながら、施策を進める必要があり」、さらに、「リスク分析の考え方を取り入れながら施策を進めるためには、発生しうる危害や解明されていないリスクについて様々な情報の収集を行い、最新の科学的知見に基づいた分析、評価を行うことが必要である」と答申されました。
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4  関係者の責務について
 関係者の責務については、(1) 事業者の責務は食品安全基本法でも規定されており、都条例で規定する必要性は乏しい、(2) 都の責務として情報の公開、都民活動を促進する制度づくりなど具体的な内容を取り入れること、(3) 消費者の役割として、食品の安全性に関する知識と理解を深めることが必要である、などの意見が寄せられました。
 
 食品衛生調査会の答申では、「検討に当たっての視点」の一つとして「関係者相互の理解と協力に基づく安全確保」を掲げ、この中で「食品の安全の確保には、供給者である事業者が一義的に責任を負うとともに、行政による総合的・計画的な取組が必要である」とした上で、さらに「食品の安全確保は、事業者による取組や行政の監視・規制だけで成り立つものではなく、都、都民、事業者が互いの役割を理解し、協力し合うことが最も重要である」としています。
 また、「都民は、食品の安全確保における協力者であり、食品の消費という最終段階での当事者であるという認識をあらためて確認する必要がある」としています。
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5  食品安全推進計画(仮称)について
 食品安全推進計画(仮称)については、次のように様々な意見・要望が寄せられました。
(1)  年次計画とともに、5年程度の中期計画を策定し、年次計画の進行管理を点検すべきである。
(2)  都の食品安全行政全般をカバーするものとして構成すべきである。
(3)  都民を交えた十分な審議に基づいて策定される旨を規定すべきである。
(4)  子供に関するガイドラインを入れること
 
 これに対し、食品衛生調査会からは次のとおり答申されています。
 食品の生産から消費に至る各段階での都の対策について、総合的な体系と中期的な計画を都民に示すものとする必要がある。
 計画の策定及び改定に当たっては、都民・事業者等の関係者の意見の反映を図ることを明確にすることが必要である。
 意見反映の具体的な方法として、計画に関する審議を「食品安全調査会(仮称)」の所掌事項とすることが必要である。
 策定時だけでなく、計画の実施状況についても公表することを明示することが必要である。
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6  情報の分析・評価について
 情報の分析・評価については、その中心的な役割を担う「食品安全情報評価委員会」の機能に関する意見が寄せられています。その主なものは、次のとおりです。
(1)  食品安全情報評価委員会はリスク評価を所掌事務とし、リスク専門家で構成すること
(2)  情報評価委員会と国の食品安全委員会の役割分担について明らかにすること
 
 食品衛生調査会の答申では、「最新の科学的知見に基づき情報の分析・評価を行うには関係する分野の専門家の関与が必要であり、その中心的な役割を担う機関として食品安全情報評価委員会を活用していくことが必要である」としています。
 また、「国の主たる役割は、リスクを科学的に評価し、規格・基準の設定により食品の安全性に関する統一的な水準を確保すること」とした上で、「食品安全情報評価委員会は、都の地域特性に応じた、様々なリスク情報を基に個々の食品の安全性について危害の程度を分析・評価し、知事に報告・提言を行う役割を果たすもの」であり、「食品安全情報評価委員会の報告・提言は、業界への指導、知事の安全性調査、措置勧告、国に対する提案要求など個別の施策へ反映させる」として、食品安全情報評価委員会の役割は、国の食品安全委員会のように規格・基準づくりのためのリスク評価とは役割が異なることを明確にしています。
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7  安全性調査・措置勧告について
 都独自の未然防止策の一つである安全性調査・措置勧告制度については、次のような問題点を指摘する意見が寄せられました。
(1)  この制度によると事業者は法律を遵守していても、製造中止や回収という事態を招くことになり、安定した事業活動が制約されることから望ましくない。
(2)  調査の対象、目的、方法について明確にすること
(3)  諸法令との整合性をとるようにすること
 
 食品衛生調査会では「1 制定の趣旨」で述べたとおり、法を補完する都独自の仕組みづくりの必要性に言及した上で、次のとおり答申しています。
 科学的知見に基づき危害発生を未然に防止する施策を実施するために、食品の安全に関する情報を収集することは、国のみならず都の責務である。
 内分泌かく乱化学物質など、法では対応に限界がある課題が存在する現状において、条例で調査の実効性を担保する必要がある。
 調査の結果、何らかの措置が必要と判断されても法的な措置が困難な場合に、何ら未然防止の措置を取ることなく、国の対応を待つだけでは都としての責務を全うすることはできない。
 このため、規格・基準が設定されていないなど、法では対応できない食品について、危害発生の蓋然性及び重大性の観点から看過できない危害発生のおそれがあると判断すれば、指導を行い、場合によっては条例に基づく措置勧告が実施できるよう規定を設けることも必要である。
 なお、調査や勧告の対象は、法で規格・基準が設定されていないものについて、危害発生の蓋然性や重大性が高いと判断される場合に限定する。
 調査や勧告実施の決定に当たっては、公平性・透明性を確保することが必要であり、そのために、食品安全情報評価委員会の評価を参考又は活用する必要がある。
 調査結果の公表については、危害発生の蓋然性や重大性を勘案して行う必要がある。
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8  自主回収報告制度
 自主回収報告制度については、多くの意見が寄せられましたが、その主なものは次のとおりです。
(1)  事業者は日常的に所轄の保健所と密接に連携して、安全確保に取組んでおり、自主回収についても「保健所に報告する」こととし、二重手間にならないように配慮すること
(2)  自主回収の中には、危害の発生と全く関係なく、また法令にも違反していない場合も実態としてあるので、そのようなケースについても報告の義務を課すことがないようにすること
(3)  食品の安全は、事業者の規模にかかわらず重要な問題であり、事業者の規模によって報告を義務づけることは適当でないこと
 
 以上の点を踏まえ、食品衛生調査会の答申では、「都として、自主回収情報を的確に把握するとともに、都民に対し適切に提供し、注意喚起をすることのできる仕組みを構築することが必要である」とした上で、次の点に留意するよう提言されています。
 制度の導入に当たっては、事業者が日常的に保健所と連絡をとっている状況を考慮し、届出先を検討すること
 届出の義務を課す回収理由については、法違反及び危害発生のおそれがあるものの中で設定すること
 一律の公表方法とせず、想定される健康被害の度合いに応じた公表方法を検討すること
 制度の対象となる事業者の範囲については、危害発生の未然防止の観点から検討すること
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9  情報の共有と交流について
(1)  都民意見の反映
 都民意見の施策への反映については、次のような意見が寄せられました。
 消費生活条例にあるような申出制度を条例に盛り込むこと
 情報や意見を交換する場を設定すること
 リスクコミュニケーションを推進する常設の委員会などの機関を設けること
 
 以上の点を踏まえ、食品衛生調査会からは次のとおり答申されています。
 都民、事業者の意見の反映については、生産から消費に至る各段階で、(消費生活条例など)既存の制度も活用しながら、都民、事業者が施策に参加できるようにするとともに、参加方法等について明らかにすること
 都はこれまでも保健所や消費生活総合センターでの相談業務をはじめ、「食品安全ネットフォーラム」、「都民フォーラム」の開催などの交流の機会を設けてきたが、今後も生産から消費に至る各段階で情報の共有と交流が図られる仕組みをつくり、その内容を明らかにすること
 リスクコミュニケーションは、様々な場面において、様々な手法により行われる必要があり、そのうち都が関与するリスクコミュニケーションは、(常設の専任機関に担わせるのではなく)リスク管理と一体的に行われることが必要であること
 都の食品安全確保対策におけるリスクコミュニケーションのあり方など、食品安全行政の基本的な事項を審議検討することは、食品安全調査会(仮称)の役割とすること
 
(2)  教育学習の推進
 教育学習の推進に当たっては、「食文化や食習慣を大切にする食育を推進することを盛込むこと」という意見が寄せられました。
 
 これに対し、食品衛生調査会では「リスクコミュニケーションを有効に推進するためには、食品及び食生活の安全について都民、事業者が必要かつ正しい知識を有することが不可欠」とし、「都民や事業者に対する教育・学習の推進に必要な措置を講ずる必要がある」としています。
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10  国・他自治体との連携・協力について
 この事項については、(1) 全国の事業者へはどのような情報公開、周知徹底を図るのか、(2) 都内の基礎的自治体との関係を条例で明確に位置付けること、といった意見が寄せられています。
 
 食品衛生調査会では、「大都市東京において、多くの生産者や製造者を抱える他の自治体や、情報が一元的に集まる国と連携・協力して施策を進めることは重要である」とし広域に流通する食品の安全確保対策について、国や他自治体との連携・協力により推進する旨を明らかにしています。
 また「区部において保健所事務を所管する特別区とは、これまでの連携や協力に加えて、条例を踏まえた新たな施策についても連携を図り、都区一体となった食品安全確保対策の推進に配慮すべき」ことを答申しています。
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11  食品安全調査会(仮称)について
 食品安全調査会(仮称)については、「消費者代表の構成比率を現行の食品衛生調査会より高めること」といった意見が寄せられています。
 
 食品衛生調査会では、「調査会の委員構成については、調査会の役割を踏まえて都民、事業者、学識経験者など、適切な意見反映が図れるものとする必要がある」とともに、「必要に応じて委員以外の関係者から意見を聴くことができる旨を明らかにし、審議に関係者の意見反映が図られるものとする必要がある」と答申しています。
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12  その他
 その他、事業者の自主的衛生管理の推進に関する方法や遺伝子組換え食品に対する検査体制の強化など、施策に関する意見や要望をいただきました。
 こうした意見等は、今後、条例制定を踏まえ、施策を推進する上での参考にさせていただきます。

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