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(小規模給食施設向け)調理器具を介した食物アレルゲンの混入防止対策

平成31年3月

 近年、食物アレルギーのある子供は増加傾向にあるといわれており、8割を超える保育施設等に在籍しているとの調査結果もあります。
 一方で、特に保育園等の小規模な給食施設では、調理時の対策として、アレルギー対応食専用の調理場がない施設が多い等の課題が明らかになっています。
 食物アレルギー事故の防止対策は多岐にわたりますが、ここでは、小規模給食施設における調理時の対策の一つとして、調理器具を介した食物アレルゲンの混入防止対策に関する調査結果を紹介します。
※小規模給食施設…ここでは、一般的な認可保育園と同程度の規模を想定しています。
※食物アレルゲン…ここでは、食物アレルギーを引き起こす原因となる物質を指しています。

【要約】

  • 調理器具に洗い残しがあると、食物アレルゲンは、次に調理した食品に移行する。
  • 食物アレルギー対応食専用の調理器具を用意することが望ましいが、専用化できない場合は、すすぎ、つけ置き、洗浄の3段階の手順で洗う。
  • 凹凸や複雑な形状があるなど、洗い残しが起こりやすい調理器具は要注意

>>>対策をまとめたリーフレットはこちら(PDF)

1 調理時の対策の実施状況

図 
 ※多摩立川保健所によるアンケート調査結果(H26.4〜H28.6、調査対象:保育園等107施設)

 多摩立川保健所による小規模給食施設へのアンケート調査の結果、食物アレルギー対応食専用の調理器具を使用している施設は、約24%でした。
 小規模給食施設では、表示の確認、対応食を先に調理、声出し確認など、ソフトの面での対策は多くの施設で実施されている一方、調理場所を区分、専任調理員が調理、専用調理器具を使用といったハード・人員面での対策を行っている施設はは少数に留まっている傾向が見受けられました。

【器具の誤使用による事故事例】

 通常食に使用した器具(おたま)を食物アレルギー対応食に使用してしまったことによる食物アレルギー事故が実際に発生しています。

2 調理器具を介した食物アレルゲンの移行実験

図
 ※多摩立川保健所による食物アレルゲン(卵、乳、小麦)の残留実験結果

 調理器具に洗い残しがあると、食物アレルゲンは、その器具を介して、次に調理した食品に移行する可能性があることが分かりました。

【実験概要】

  1. 食物アレルゲン(卵、乳、小麦)を含むカスタードクリームを調理
  2. 調理に用いた竹べらと雪平鍋を、弱アルカリ性洗剤を付けたスポンジを用いて40℃の温水で洗浄
  3. 洗浄後の器具を用いて、コーン炒めを調理
  4. 調理後のコーン炒めについて、食物アレルゲン(卵、乳、小麦)を含むかどうか検査
  5. 検査結果
    2で視覚的に洗い残しがない状態まで洗浄した場合には陰性でしたが、洗い残しがある状態では陽性になりました。
    (陰性:食品中の食物アレルギー原因食品のタンパク質濃度1.0μg/g未満)

3 調理器具を介した食物アレルゲンの混入防止対策

使用頻度の高いものから、食物アレルギー対応食専用の調理器具を用意する

(例)
図

 色や形を通常食用と分けて用意すると、使用時に間違えにくくなります。

食物アレルギー対応食専用の調理器具を用意できない場合の器具の洗浄

洗浄手順は3段階

(例)
図

洗い残しが起こりやすい要注意器具

(例)

  • 凹凸や複雑な形状のある器具(菜箸、泡立て器など)
    図

  • 加熱調理で食品がこびりつきやすい器具(フライ返しなど)
    図

  • 汚れが見た目に分かりにくい器具(ザルなど)
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  • 劣化により傷がつき、凹凸ができた器具
    ⇒早めに更新しましょう!
    図




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