児童心理司 

Q.東京都を志望した理由は何ですか?

児童心理司 

もともと、児童相談所で仕事がしたいと思っていました。
大学・大学院を通して子どもの発達や親子関係、人の心の育ちについて勉強していました。そうした中で、虐待をはじめとする、子どもや家族を取り巻く問題の大きさには常に直面し、そのような関係の仕事がしたいと思うようになりました。児童相談所はその筆頭のようなイメージでした。
学生時代の実習では、病院や民間の相談室等に行っていましたが、そういった場所ではすべて、相談者の方たちから相談の場に出向いてきていました。ご本人やご家族等が何かに困り、問題を感じ、相談の場に来ることで相談がスタートしていました。ほとんどの場で相談の料金がかかり、お金を払って相談したいという意欲のある人たちが来る場だったのです。ですが、もしかしたらこうした場に自ら来ることのない人たちの方が、本当に支援が必要な状態にあるのかもしれない、と思うようになりました。行きたくても相談料金を払うことができないとか、そもそも心配事や問題に対して自覚がないなど。そうした人たちにリーチできるのはやはり行政で、時には嫌がられるかもしれないけれど必要な支援を行っていける可能性がある、というのが、公務員の心理職を目指した一番の理由です。
中でも東京都に惹かれたのは、毎年一定数心理職の募集があるのでそれだけ先輩や同僚がたくさんいて、ひとり職場のようになることなく相談や研鑽をしていけそうだ、というイメージが持てたためです。


Q.現在の仕事内容はどのようなものですか?

児童心理司 

まさに児童相談所で、児童心理司として働いています。関わることとなったお子さんたちの発達状況や心の状況をいろいろな側面から理解できるよう試み、その結果を保護者の方や里親さん方、施設の職員さんたちに伝えたり、そのお子さん、その家族にどのような支援が適切かをみんなで考えたりしています。児童相談所に来ていただくこともありますし、乳児院や養護施設、保育園や学校など、いろいろなところに出かけて行ってお子さんたちに会ったり、お子さんや家族に関わるいろいろな人たちに支援の輪を広げたりといったことをやっています。
また、個別の面接だけでなく、大人と子どものやりとりがスムーズになるためのグループ、子ども同士のやりとりを学ぶグループなどの、グループ運営も行っています。


Q.仕事のやりがいを教えてください。

児童心理司 

担当したお子さんやご家族たちが少しでも生きやすくなったり、肩の力が抜けたり、そうしたことが実感できたら、本当に大きなやりがいになります。立場上、感謝されることの方が少ない仕事ではありますが、お子さんやご家族に変化が見られたりすると少しでも役に立てたのかもしれない、と思えます。また私は小平児相に配属されて8年目になるので、実際にお子さんたちが無事に成長された姿を見ることができたり、以前関わっていた子が覚えていてくれたりといった嬉しい再会も励みになります。


Q.仕事をするうえで大切にしていることは何ですか?

児童心理司 

自分を見失わない、ということです。仕事上、とても重たい、聞いただけでこちらが泣きたくなるような、本当につらくなるようなケースに出会うこともしばしばあります。のめりこみすぎるとこちらが参ってしまうし、冷静な判断ができなくなってしまうことにもなります。自分の立場、できること、やるべきこと、そしてやるべきでないことを見失わないように、気持ちの切り替えや専門的な視点を忘れないことを心がけています。
また、今は家庭との両立も大きなテーマです。2年の育休をとらせていただき、R2年4月に職場復帰しました。現在3歳の娘を育てながら仕事をしています。保育園のお迎えがあるので夕方の時間リミットはシビアです。夕方の時間、部分休業をとらせていただいています。復帰当初、心も体も元気に1年を過ごすことが目標でした。稼働時間が短い分、優先順位と効率的な仕事のやり方を常に考え、何とかもうすぐ1年が過ぎようとしています。自分が子育てをしていることで、以前よりも保護者の方により添えたり、小さなお子さんに対する検査や面接が得意になったりと、自分の子どものおかげで仕事によい影響があることもたくさん感じています。


Q.職場の雰囲気はどうですか?上司や先輩はどんな方ですか?

児童心理司 

福祉領域ということがあってか、女性が多い職場です。そのため以前から産休育休、部分休業は当たり前に受け入れられているという印象です。先輩方がそうして仕事と家庭を両立しながらやってこられた積み重ねがあるので、私も恩恵にあずかっています。夕方から夜にかけての遅い時間に対応することが難しいので、なるべく遅い時間に対応が不要なケースを担当させていただくなど、細やかな配慮をしていただいておりとてもありがたく思っています。
上司や先輩は経験豊富で勉強熱心な方たちばかりです。みなさんそれぞれに超多忙ではありますが、快く相談に乗ってくれ、席にいる時にはいろいろと雑談するのが楽しい職場です。日々虐待をはじめシビアな相談が次々に舞い込み、慌ただしい職場ではありますが、職員みんなが元気に安心して仕事に取り組めるよう、みんなが奮闘していると思います。


Q.児童心理司を目指す皆さんにメッセージをお願いします。

児童心理司 

最近は虐待等の報道でも心理の領域がフォーカスされることが増えていると思います。心は見えない分本当に難しい仕事だと日々感じながら働いていますが、絶対に必要な職業だとも感じています。研修も多く用意されていますし、勉強熱心な周りのみなさんに刺激され、常に学びながら働ける場所であるとも思います。また児童心理司を目指す人には女性も多いと思いますが、この文を読んで、この仕事をしながら子育てをしていくイメージも持っていただけたならうれしいです。

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