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子育ては楽しいこともあるけれど、大変なこともいっぱいあります。体罰によらない子育ては、子供をわがまま放題にさせることではありません。子供が自分自身で人生を切り開いていくことができるようサポートすることです。叩いたり、どなったりするのは、絶対に×です。しかし、子育てをしていくうちに、どうしたらいいのかわからなくなる。そんな時、子供への対応の引き出しを増やすためにも、このページを活用してください。

例えば、出かけようとしたら「靴を履きたくない」と駄々をこねたとしましょう。そんな時、一旦、子供の気持ちを受け止めて、肯定的な言葉で伝えましょう。「早く履きなさい」ではなく「この靴が履きたくないの? でも、この靴、お気に入りでしょ。かっこいいよ」などと伝えましょう。受け止められることで自分が親から大切にされていると感じることができるのです。

おもちゃをひとり占めして、友達と取り合いになってしまう。何度言っても、またやってしまう。そんな時、「貸してあげなさい」と一方的に指示するのではなく、気持ちを受け止めたうえで「どうしたらいいのかな?」と問いかけ、一緒に考えましょう。もし考えが浮かばなかったら、「こういうのはどうかな」、と解決策を提案したり、「じゃあ別なことをして一緒に遊ぼう」と状況や子供の成長により、注意・関心を他に移す働きかけをしてみましょう。

時に子供は、大人が困ることをすることがあります。しかし、親も人間です。疲れていたりすると、イライラを子供についぶつけてしまう時もあるでしょう。そんな時は、少し落ち着いて、感情を抑え「ダメだよ」ときっぱり伝えることが大切です。さらに、なぜダメなのかの理由を手短に説明しましょう。そして良いことをしたら、すぐにほめることが、子供の自信や望ましい行動に繋がります。

スーパーなどで、ダメだと言っても聞かない。そんな時は、可能ならその場から離れ、気持ちをクールダウンさせましょう。あなた自身もイライラせずに深呼吸をするなど、気持ちをコントロールして冷静に対処することが大切です。子供が落ち着いたら、買いたい気持ちを受け止め、理由を説明します。行く前に「今日は買わないよ」などと約束するのもいい方法です。そして我慢できたらほめましょう。

作成協力:高祖常子 認定NPO法人児童虐待防止全国ネットワーク理事

(参考文献)
高祖常子「感情的にならない子育て」かんき出版
友田明美「子どもの脳を傷つける親たち」NHK出版