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統計に用いる主な比率及び用語の解説

この統計に用いる主な比率及び用語の解説

1 75歳未満年齢調整死亡率

年齢構成を調整して算出した死亡率

  • 年齢調整率を用いることで高齢化の影響を除去し、75歳以上の死亡を除くことで壮年期死亡の減少を高い精度で評価できる。
  • 「がん対策推進基本計画」における全体目標の評価指標として用いられている。
  • 受診率が向上することにより、早期発見・早期治療につながり、年齢調整死亡率は減少する。

2 受診率

がん検診対象者のうち、実際に検診を受けた者の割合

  • がん検診対象者数は、40歳以上の人口(胃がんは50歳以上の人口、子宮頸がんは20歳以上の女性人口、乳がんは40歳以上の女性人口)に対象人口率(※1)を掛けて計算する。
  • 受診率は高いことが望ましい。
  • 受診率が低い場合は、年齢階級別、性別、地域別等により受診率の低い集団を明らかにして、対策を検討することが必要である。

参考:計算式

  • 受診率(肺がん、大腸がん) = 受診者数 / 検診対象者数(※2) × 100
  • 受診率(胃がん、子宮頸がん、乳がん) = (前年度受診者数 + 当該年度の受診者数 - 前年度及び当該年度における2年連続受診者数) / 当該年度の検診対象者数(※2) × 100
(※1)対象人口率
職場で検診機会がある者や、人間ドック等でがん検診を受診した者を除いた、がん検診対象者の割合(都が実施する5年に1度の調査により算出)
(※2)検診対象者数
胃がん: 50歳以上の人口×対象人口率
肺がん、大腸がん: 40歳以上の人口×対象人口率
子宮頸がん: 20歳以上の女性人口×対象人口率
乳がん: 40歳以上の女性人口×対象人口率

3 要精検率

がん検診受診者のうち、精密検査が必要とされた者(要精検者)の割合

  • 検診受診者の有病率(※1)が高い集団(高齢者が多い、初回受診者が多い等)が受診している場合は、要精検率も高くなる。
  • 検診受診者の有病率が低い集団が受診している場合は、要精検率も低くなる。
  • 検診実施機関におけるがんの発見精度の影響を受ける。
  • 受診者数が少ない区市町村では、要精検率の変動が大きくなる。

参考:計算式

  • 要精検率(肺がん、大腸がん) = 要精検者数 / 受診者数 × 100
  • 要精検率(胃がん、子宮頸がん、乳がん) = 当該年度の要精検者数 / 当該年度の受診者数 × 100
(※1)有病率
ある時点で、その疾病にかかっている人の割合

4 精検受診率

要精検者のうち、精密検査を受けた者の割合

  • 精検受診率は高いことが望ましい。
  • 精密検査を受けなかった者(精検未受診者)や、精検の結果が把握されていない者(精検結果未把握者)が多い場合は、精検受診率が低くなる。(※1)
  • 精検受診率が低い場合、陽性反応適中度やがん発見率も低くなる。

参考:計算式

  • 精検受診率(肺がん、大腸がん) = 精検受診者数(※2) / 要精検者数 × 100
  • 精検受診率(胃がん、子宮頸がん、乳がん) = 当該年度の精検受診者数(※2) / 当該年度の要精検者数 ×  100
(※1)精密検査を受診したとしても、精検結果が正確に把握できていない場合は、全て精検結果未把握に含まれる。
(※2)精検受診者数=要精検者数 - 精検未受診者数 - 精検結果未把握者数

5 陽性反応適中度

要精検者のうち、がんが発見された者の割合

  • 陽性反応適中度は基本的に高いことが望ましいが、極端に高値、あるいは低値の場合は検討が必要である。
  • 検診受診者の有病率(※1)が高い集団(高齢者が多い、初回受診者が多い等)が受診している場合は、陽性反応適中度も高くなる。
  • 検診受診者の有病率が低い集団が受診している場合は、陽性反応適中度も低くなる。
  • 検診実施機関におけるがんの発見精度の影響を受ける。
  • 精検受診率が低い場合(精検結果が把握されていない場合)は、陽性反応適中度も低くなる。
  • 受診者数が少ない区市町村では、陽性反応適中度の変動が大きくなる。

参考:計算式

  • 陽性反応適中度(肺がん、大腸がん) = がんであった者の人数 / 要精検者数 × 100
  • 陽性反応適中度(胃がん、子宮頸がん、乳がん) = 当該年度のがんであった者の人数 / 当該年度の要精検者数 × 100
(※1)有病率
ある時点で、その疾病にかかっている人の割合

6 がん発見率

がん検診受診者のうち、がんが発見された者の割合

  • がん発見率は基本的に高いことが望ましいが、極端に高値、あるいは低値の場合は検討が必要である。
  • 検診受診者の有病率(※1)が高い集団(高齢者が多い、初回受診者が多い等)が受診している場合は、がん発見率も高くなる。
  • 精検受診率が低い場合(精検結果が把握されていない場合)は、がん発見率も低くなる。
  • 早期がんの割合が低い場合は、検診実施機関や精密検査実施機関において、がんを早期かつ適切に発見できていない可能性があるため、早期がんを踏まえて評価する。
  • 受診者数が少ない区市町村では、がん発見率の変動が大きくなる。

参考:計算式

  • がん発見率(肺がん、大腸がん) = がんであった者の人数 / 受診者数 × 100
  • がん発見率(胃がん、子宮頸がん、乳がん) = 当該年度のがんであった者の人数 / 当該年度の受診者数 × 100
(※1)有病率
ある時点で、その疾病にかかっている人の割合

7 精検未受診率

要精検者のうち、精密検査を受けなかった者の割合

  • 精検未受診率は低い方が望ましい。
  • 精検未受診率が高い場合は、未受診者に対して受診しない理由を明らかにし、受診勧奨の方法を検討する。

参考:計算式

  • 精検未受診率(肺がん、大腸がん) = 精検未受診者数 / 要精検者数 × 100
  • 精検未受診率(胃がん、子宮頸がん、乳がん) = 当該年度の精検未受診者数 / 当該年度の要精検者数 × 100

8 精検未把握率

要精検者のうち、精検受診の有無がわからない者及び(精検を受診したとしても)精検結果が正確に把握できていない者の割合

  • 精検結果未把握率は低い方が望ましい。
  • 精検結果未把握率が高い場合は、精検結果の把握方法について検討する。

参考:計算式

  • 精検未把握率(肺がん、大腸がん) = 精検未把握者数 / 要精検者数 × 100
  • 精検未把握率(胃がん、子宮頸がん、乳がん) = 当該年度の精検未把握者数 / 当該年度の要精検者数 × 100

9 許容値及び目標値

要精検率、精検受診率、陽性反応適中度、がん発見率、精検未受診率、精検未把握率においてプロセス指標が適切であるかを評価するための基準。
許容値:最低限保つべき水準
目標値:今後目指すべき水準

  • 老人保健事業報告のデータによる精度管理の優良な地域70パーセンタイル(優良なもの上位70%)の下限(指標によっては上限)の値を参考に設定されている。
  • 数値設定は対策型検診(集団、個別ともに)を対象とし、有効性のある検査法による検診(下記の検診方法)のみが対象となる。
  • 胃がん検診:胃部エックス線検査又は胃内視鏡鏡検査のいずれか
    肺がん検診:胸部エックス線検査と喀痰細胞診(高危険群のみ)の併用
    大腸がん検診:免疫便潜血検査2日法
    子宮頸がん検診:視診と子宮頸部の細胞診及び内診
    乳がん検診:乳房エックス線検査(マンモグラフィ)
  乳がん 子宮頸がん 大腸がん 胃がん(※1) 肺がん
精検
受診率
許容値 80%以上 70%以上 70%以上 70%以上 70%以上
目標値 90%以上 90%以上 90%以上 90%以上 90%以上
未把握率 許容値 10%以下 10%以下 10%以下 10%以下 10%以下
目標値 5%以下 5%以下 5%以下 5%以下 5%以下
精検
未受診率
許容値 10%以下 20%以下 20%以下 20%以下 20%以下
目標値 5%以下 5%以下 5%以下 5%以下 5%以下
精検未受診・
未把握率
許容値 20%以下 30%以下 30%以下 30%以下 20%以下
目標値 10%以下 10%以下 10%以下 10%以下 10%以下
要精検率(許容値) 11.0%以下(※2) 1.4%以下(※3) 7.0%以下 11.0%以下 3.0%以下
がん発見率(許容値) 0.23%以上(※2) 0.05%以上(※3) 0.13%以上 0.11%以上 0.03%以上
陽性反応適中度
(許容値)
2.5%以上(※2) 4.0%以上(※3) 1.9%以上 1.0%以上 1.3%以上
(※1)
胃部X線検査による胃がん検診の許容値・目標値。胃部内視鏡検診の許容値・目標値は2019年4月時点では作成されていない。

(※2)
乳がん検診の要精検率、がん発見率および陽性反応適中度については、参考値とする(算出対象の平成17年度データはマンモグラフィ検診が本格実施された最初の年のものであり、初回受診者の割合が著しく高いことに影響され、過大評価されている可能性が高いため)。

(※3)
子宮頸がん検診の要精検率は近年増加傾向にあるが、その一因として国の補助事業である無料クーポン券導入(2009年)の影響が考えられる。無料クーポン券の配布対象は原則はじめて受診する人で、この事業の開始後若年の受診者(罹患率の高い集団)が多く受診するようになった。その結果、要精検率が増加傾向にあること考えられるが、原因は特定されておらず、今後検討課題である。今後検討結果をふまえた国の許容値の見直しが必要である。
また、子宮頸がん検診のがん発見率および陽性反応適中度は以前と比較して減少している。これは、地域保健・健康増進事業報告の様式が改訂され、平成25年度までの報告では「上皮内がん」として「がんであった者」に計上されていたものが、平成26年度以降の報告では「CIN3」として計上されるようになったためと考えられる。 このような背景をふまえ、今後国の許容値も見直しが必要である。

(出典:国立がん研究センター「がん情報サービス」より)

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このページの担当は 保健政策部 健康推進課 成人保健担当 です。

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