検査の方法
感染を調べるしくみ
体内に入ったウイルスの遺伝子やウイルスのもつ特徴的なたんぱく質(抗原)の有無等を調べることで感染の有無が分かります。
また、体内にウイルスが入るとウイルスを排除するために抗体ができます。この抗体の有無を調べることにより感染を判定する方法もあります。
検査方法の分類
新型コロナウイルスの検査の方法は、以下のとおり分類されます。
PCR検査
検査機器を用いて、検体内のウイルスの遺伝子を検出する検査です。
抗原検査
ウイルスのもつ特徴的なたんぱく質(抗原)を調べる検査です。
検体内の抗原がどのくらいあるのかを調べる(抗原定量検査)と検体内に抗原があるかどうかを調べる(抗原定性検査)があります。
PCR検査との違いは以下になります。
検査種類 | PCR検査 | 抗原定量検査 | 抗原定性検査 |
---|---|---|---|
調べるもの | ウイルスを特徴づける遺伝子配列の有無 | ウイルスを特徴づけるたんぱく質(抗原)の量 | ウイルスを特徴づけるたんぱく質(抗原)の有無 |
精度 | 抗原定性検査より少ない量のウイルスを検出できる | 抗原定性検査より少ない量のウイルスを検出できる | 検出には、一定以上のウイルス量が必要 |
検査機器 | 必要 | 必要 | 不要 (簡易キットによる検査可能) |
判定時間 | 数時間+検査機関への搬送時間 | 約30分+検査機関への搬送時間 | 約15~30分 |
それぞれの検査における詳細な検査方法は以下をご覧ください。
新型コロナウイルス感染症検査方法の種類(PDF:297KB)
抗体検査
ウイルスを排除するために作られた抗体があるかどうかを調べる検査です。
現在、日本国内で医薬品・医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)上の体外診断用医薬品として承認を得た抗体検査はありません。
WHOは、抗体検査について、診断を目的として単独で用いることは推奨されず、疫学調査等で活用できる可能性を示唆しています。
厚生労働省により国内の抗体保有状況の把握のため、抗体保有調査が実施されており、東京都も調査に協力しています(令和2年度2回実施)。
なお、令和3年度も厚生労働省により、2回の調査が予定されています。
【厚生労働省の保有抗体調査】
●第1回調査(令和2年6月)
厚生労働省において、国内の抗体保有状況の把握のため、東京都、大阪府、宮城県の3都府県について、それぞれ一般住民約3,000名を性・年齢区分別に無作為抽出し、6月第1週に血液検査が実施されました。
●第2回調査(令和2年12月)
令和2年12月14日~25日にかけて、東京都・大阪府・宮城県・愛知県・福岡県において、各都府県により抽出し、本調査への参加に同意をいただいた一般住民の方(東京都3,399名、大阪府2,746名、宮城県2,860名、愛知県2,960名、福岡県3,078名、計15,043名)を対象に抗体検査が実施されました。
●第3回調査(令和3年12月)
令和3年12月3日~27日にかけて、東京都・大阪府・宮城県・愛知県・福岡県において、無作為抽出し、本調査への参加に同意をいただいた一般住民の方(東京都2,036名、大阪府1,455名、宮城県1,700名、愛知県1,581名、福岡県1,375名、計8,147名)を対象に抗体検査が実施されました。
●第4回調査(令和4年2月~3月)
令和4年2月2日~3月6日にかけて、東京都・大阪府・宮城県・愛知県・福岡県において、無作為抽出し、本調査への参加に同意をいただいた一般住民の方(東京都1,912名、大阪府1,353名、宮城県1,814名、愛知県1,521名、福岡県1,549名、計8,149名)を対象に抗体検査が実施されました。
参考リンク
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)病原体検査の指針(第6版)
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お問い合わせ
このページの担当は 東京都福祉保健局感染症対策部事業推進課(電話03-5320-4320) です。
