こころのセルフケア 日々の生活の中で「不安が消えない」、「寝つけない」、「食欲がない」といったことはありませんか?心当たりのある方は、様々なストレスによってからだもこころも疲れているのかもしれません。このような状態が長く続く時には医師などの専門家に相談することが必要ですが、ストレスと上手に付き合い、自分自身をケアする「セルフケア」も大切です。このリーフレットではセルフケアのヒントを紹介しています。 ■こころの不調に気づく  自分のこころの調子を把握することは、セルフケアの第一歩です。こころの不調はからだや行動にも表れます。日々の生活の中で次のようなことはありませんか? こころ イライラを感じる、そわそわ落ち着かない、気分が落ちこむ、先々の希望がもてない、何をするのも億劫に感じる、自信がもてない からだ だるい、倦怠感、頭痛、めまい、食欲不振、眠れない 行動 表情が暗くなり、ぼんやりする、遅刻や休みが増えた、対人関係のトラブルが増えた、ミスが増えた、タバコやお酒の量が増えた ここに挙げた以外でも、様々な形でこころやからだ、行動に不調が表れてくることがあります。気になることを言葉にしてみましょう。 ■ストレスの原因を知る ストレスの原因を知る  こころの不調が生じる背景には、様々な出来事や状況によるストレスが潜んでいるかもしれません。日々の生活の中で次のようなことはありませんか? 生活上の出来事や状況の例 家族の病気、育児、介護、収入の減少やローンなどの経済問題、昇進や進学、仕事での失敗や学業不振、職場や学校、家庭などの人間関係の不和 これら以外にも、様々な出来事や状況がストレスのもとになることがあります。それらは複数重なっていることもあり、また、プラスの出来事でもストレスになることがあります。 ■セルフケアを実践する  自分のこころの不調に気づいたら、これから紹介するセルフケアを実践してみませんか? 休息をとりましょう 不調のきっかけや原因と思われるものから距離をとって、休息をとるようにこころがけましょう。 休息の取り方のヒント 早寝早起きをこころがける、適度な量の食事をバランスよく食べる、仕事や家事の負担を減らす、負担になるようなつきあいを減らす、散歩や趣味など負担なくできることをしてみる 自分なりの対処法をみつけましょう 少しでもこころが軽くなるような自分なりの対処法を探しましょう。なるべく簡単ですぐ実行可能なことを、できるだけたくさんもっておくとよいでしょう。思いつくことを挙げてみましょう。 対処法の例 音楽を聴く、ラジオを聴く、適度なSNSの利用、動画視聴、テレビを見る、飲み物を飲む、布団に包まる、身近な人と話す、お風呂に入る、カフェに行く、マンガを読む、公園に行く、軽い運動をする、ペットの世話、買い物に行く いろいろなリラックス法をためしてみましょう 筋弛緩法:緊張した状態が続いて無意識のうちにこわばった筋肉を緩めるリラックス法です。一度筋肉を緊張させて一気に脱力することで、力が抜ける感覚が分かりやすくなります。 やり方 1)力を抜いてゆっくり呼吸します。       2)両肩をもち上げて力を入れます。     3)10秒数えたら一気に肩の力を抜きます。 ポイント 肩の力を抜く際、肩から背中にかけて筋肉が緩んでいくのを感じとってみましょう。 腹式呼吸法:深い呼吸を意識的にすることで、心身共にリラックスする効果が生まれます。ゆったりした音楽を聴きながら行うのもよいでしょう。を聴きながら行うのもよいでしょう。もよ やり方 1)3秒かけてゆっくりと、お腹をへこませながら口から息を吐きます。 2)3秒かけてゆっくりと、お腹をふくらませながら鼻から息を吸います。 3)途中でいろんな考えが浮かんできても受け流し、呼吸に意識を戻します。 4)これを5〜10分ほど繰り返します。       相談してみましょう 以上のようなことを実践してみてもなかなか効果が見られない場合は、抱え込まず、ぜひ専門家に相談してみてください。専門家をうまく活用することもセルフケアの一つです。 相談のポイント 1)「こんなことを話しても仕方ない」と思わずに、遠慮なく話しましょう。ただし、話したくないことは無理に話さなくても大丈夫です。 2)相談したいことを事前にメモにまとめておくとよいでしょう。 3)一度だけの相談では解決しないこともあります。継続して相談することが大切です。 4)納得できない場合は遠慮せず質問しましょう。 ※医療機関で薬が処方された場合 指示通り服用した上で主治医に様子を伝えましょう。 自己判断で服用を中止しないようにしましょう。 薬のことに関しては、薬剤師にも相談できます。 東京都立(総合)精神保健福祉センター こころの健康に関する相談を受けています。家族や関係機関の方もご相談できます。 ◎東京都立中部総合精神保健福祉センター 〒156-0057 世田谷区上北沢2ー1ー7  相談電話:03-3302-7711(年末年始を除く平日9時〜17時) 担当地域:港区、新宿区、品川区、目黒区、大田区、世田谷区、渋谷区、中野区、杉並区、練馬区 ◎東京都立精神保健福祉センター 〒110-0004 台東区下谷1ー1ー3 相談電話:03-3844-2212(年末年始を除く平日9時〜17時) 担当地域:千代田区、中央区、文京区、台東区、墨田区、江東区、豊島区、北区、荒川区、板橋区、足立区、葛飾区、江戸川区、島しょ地域 ◎東京都立多摩総合精神保健福祉センター 〒206-0036 多摩市中沢2ー1ー3 相談電話:042-371-5560(年末年始を除く平日9時〜17時) 担当地域:多摩地域  保健所・保健センター お住いの地域ごとに相談窓口があります。各保健所・保健センター等にお問い合わせください。 他にも、厚生労働省のサイト「まもろうよ こころ」などで様々な相談窓口を探すことができます。 令和6年2月発行 登録番号(5)7