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アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、花粉症

最終更新日:令和4年6月28日 | 公開日:平成29年4月21日

アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、花粉症とは

医師イラスト

アレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎はくしゃみ、鼻みず、鼻づまりを主な症状と疾患で鼻アレルギーとも呼ばれます。アレルゲンがマスト細胞上のIgE抗体に結合することによって症状が発現します(I型アレルギー)。症状が現れる時期によって、「通年性」と「季節性」に分けられ、「通年性」ではダニ、ハウスダストやペットなどが原因となります。季節性のアレルギー性鼻炎を「花粉症」といい、我が国では特にスギ花粉症の有病率増加が顕著です。

アレルギー性結膜炎

アレルギー性結膜炎は、アレルギー反応が原因で結膜に炎症が起きる病気で、目のかゆみが特徴的な症状とされますが、充血、異物感などの症状がみられる場合もあります。アレルギー性結膜炎の原因となる代表的なアレルゲン(アレルギーを起こす物質)には、花粉の他、ダニ、ハウスダストやペットなどが知られています。原因となるアレルゲンの種類により、アレルギー性結膜炎は「通年性」と「季節性」とに分かれます。

花粉症

花粉症は、スギやヒノキなどの花粉によって起こる季節性のアレルギー疾患で、くしゃみ、鼻水、鼻づまりや目のかゆみなどの症状が現れます。

アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎はどうして起きるのでしょう

私たちの体には、ウイルスや細菌が入り込むと、“ 抗体(こうたい)” を作ってそれを排除しようとする「免疫」という仕組みがあります。この仕組みの1つに、ダニや花粉などに対して、“IgE 抗体” を作ってしまうことがあります。このIgE抗体は、鼻や目の粘膜などにあるマスト細胞の表面にくっつき、ダニや花粉などのアレルゲンが入り込んでくるのを待っています。この状態を“ 感作(かんさ)” と言います。
この感作された状態で再び原因物質が体の中に入り込むと、マスト細胞についているIgE 抗体と結びつき、その刺激でマスト細胞からヒスタミンなどの化学物質が放出されます。これら化学物質が様々なアレルギー症状を誘発します。

免疫とアレルギー説明図

次:特徴と治療法

アレルギー性鼻炎の特徴と治療法

目がかゆい・充血している人イラスト

症状

アレルギー性鼻炎の症状としては、くしゃみ、鼻みず、鼻づまりの3症状が見られます。くしゃみと水様性の鼻みずが主な症状となる場合や鼻づまりが特に強く生じる場合などがあります。

発症の要因

通年性の鼻炎は主にダニ、ハウスダストが原因とされています。これらの原因物質(アレルゲン)を吸入することが要因となりますが、遺伝的要素も関係するといわれています。
季節性の鼻炎は主に花粉が原因となります。花粉を多く吸い込むことで体内に抗体IgE抗体が作られ、これが一定量に達したとき発症すると考えられています。原因となる花粉には春先に飛散するスギ、ヒノキのほか、主に6-7月に飛散するイネ科、8-9月に飛散するブタクサ、ヨモギなどがあります。

診断

問診や鼻鏡検査などにより症状がアレルギー性のものであるかどうかを調べた上で、原因抗原を特定する検査を行います。抗原を特定するためのテストには、皮膚テスト、血液検査(IgE抗体検査)などが用いられます。
アレルギー性鼻炎の重症度は、1日のくしゃみ・鼻みず等の回数などから5段階(無症状から最重症まで)に分類されます。重症度の分類の他、生活の質(QOL)をアンケートなどにより調査する手法も用いられます。

治療

症状を軽くするため、室内環境対策(清掃・除湿などによるダニ、ハウスダストの低減等)やマスクなどによる原因抗原の吸入阻止、治療薬の服用などが行われます。症状に応じてこれらの対策を組み合わせ、日常生活の質の向上を図ります。
その他、原因となっている抗原を身体に投与して(皮下注射や舌下から)治療する方法や、鼻粘膜などを手術する方法が用いられることもあります。

アレルギー性結膜炎の特徴と治療法

くしゃみ・鼻水症状を呈する人イラスト

症状

アレルギー性結膜炎の症状としては、目のかゆみ、充血、めやに、異物感(目がごろごろする)、流涙(涙目)が5大症状とされていますが、目のかゆみはアレルギー性結膜炎の最も特徴的な症状とされています。季節性アレルギー性結膜炎の場合は、結膜炎症状と同時に鼻炎症状が多く見られます。

発症の要因

アレルギー反応の原因となる物質をアレルゲン(抗原)と呼びますが、通年性アレルギー性結膜炎は主にダニ、ハウスダスト、ペット(ネコ、ハムスター、フェレットなど)、季節性アレルギー性結膜炎は主に花粉が原因アレルゲンとなります。

診断

アレルギー性結膜炎の診断は、まず最初に、目のかゆみなどの自覚症状の有無を問診により確認します。問診では、季節性の有無や、アトピー性皮膚炎の罹患状況、家族の既往歴なども診断の参考になります。診断には、眼表面に出現している所見(他覚所見)が重要で、結膜充血、結膜浮腫、輪部腫脹、乳頭形成、巨大乳頭などの所見の有無を、細隙灯顕微鏡検査(眼を診察するための生体顕微鏡)を使って観察します。他覚所見は、結膜炎の病型(アレルギー性結膜炎、アトピー性角結膜炎、春季カタル、巨大乳頭結膜炎)を診断する際にも重要な検査となります。アトピー性角結膜炎は、顔にアトピー性皮膚炎を発症している場合にみられる結膜炎、春季カタルは巨大乳頭や高度の輪部腫脹を伴う結膜炎で、どちらもアレルギー性結膜炎に比べて重症の結膜炎とされています。また、巨大乳頭結膜炎は、コンタクトレンズなどの刺激で巨大乳頭が発症した場合の結膜炎です。


目のイラスト

次に、アレルギー素因の有無について検査をします。眼科の場合は、涙の中の総IgEが増加している場合、皮膚テスト(プリックテスト・スクラッチテスト)が陽性の場合、血液検査により抗原(アレルゲン)特異的IgE抗体が陽性の場合をアレルギー素因があると判定しています。
アレルギー性結膜炎は、アレルギー性結膜炎でよくみられる症状、所見に加えて、アレルギー素因が検査で陽性を示した場合に確定診断されます。
アレルギー性以外の結膜炎として、ウイルスや細菌などが原因となる感染性結膜炎、フリクテン性角結膜炎、ドライアイなどがあります。症状が似ていますが、治療法が異なりますので、アレルギー性結膜炎であることを確実に診断しておくことが重要です。

治療

アレルギー性結膜炎の治療は、点眼薬(目薬)による薬物治療が中心となります。症状が比較的軽度の場合には主に抗アレルギー点眼薬が使用されますが、効果が不十分の場合には一時的にステロイド点眼薬を併用します。ステロイド点眼薬は、緑内障や白内障などの重篤な副作用を発症する場合がありますので、使用は短期間に止め、使用を継続する場合には、眼科医の管理下で使用することをお勧めします。また、結膜炎が難治化する場合には、点眼薬と内服薬との併用療法が効果的な場合があります。
症状緩和のためには、薬物治療(メディカルケア)と同時にセルフケアが重要で、室内環境対策(清掃・除湿などによるハウスダスト・ダニの低減)やゴーグル型メガネによる花粉回避などが有効とされています。
近年、免疫抑制点眼薬(シクロスポリン・タクロリムス)が、春季カタルの治療薬として承認されました。ステロイド点眼薬に代わる治療薬として注目されていますが、保険適応がある疾患は春季カタルだけで、アレルギー性結膜炎には使用することができない点に注意が必要です。

関連情報

都内の花粉飛散状況などについては、「東京都の花粉情報」をご覧ください。

花粉症の基礎知識や予防方法などについては「花粉症一口メモ」をご覧ください。

このページは東京都 健康安全研究センター 企画調整部 健康危機管理情報課 環境情報担当が管理しています。

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