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成人のぜん息

最終更新日:令和5年4月18日 | 公開日:平成29年4月21日

きぃちゃんイラスト

Q1
ぜん息の症状は季節によって影響を受けますか。
A1
ぜん息の症状は気温や気圧の変化、雷雨、黄砂、PM2.5などの大気汚染物質などの影響を受けることが知られています。また、花粉によるアレルギー性鼻炎症状もぜん息を悪化させます。気象予報等を参考にして、体調管理をしましょう。

Q2
吸入ステロイド薬の副作用について教えてください。
A2
内服のステロイド薬と異なり、吸入ステロイド薬は気管支に直接届くため、わずかな量でも十分に効果を発揮します。毎日続ける長期管理薬でも、正しい使い方をしていれば大きな副作用の心配はありません。
しかし吸入ステロイド薬の一部が口の中に残ったままだと、のどの違和感や声がれ(嗄声:させい)、口の中にカビが生えること(カンジダ症)があります。これを防ぐために、吸入の後は毎回うがいをしましょう。できればブクブクうがい(リンシング)とガラガラうがい(ガーグリング)の両方を2-3回ずつ行えると理想的です。うがいができないときは、吸入後に水や食べ物を飲んで流しこむとよいでしょう。
嗄声は比較的多くの患者さんにみられますが、多くの場合は吸入ステロイド量を減らしたりする事で改善します。嗄声があるからといって自分の判断で吸入ステロイド薬を中止せず、そのような場合は主治医と相談をしてください。
Q3
吸入をする時に上手く吸入できているか心配です。吸入する時にどのようなことに気をつければよいでしょうか。
A3
吸入薬には、様々なデバイスの薬剤がありますので、自分が使用するデバイスの使い方を確認します。霧が出るタイプと粉を吸うタイプで吸い方に差があります。いずれも大切な点は、①きちんとデバイスを吸える状態にセットする、②深く息をはき吸い込む(息を吐いてからくわえて一息で吸い込む)、③霧の出るタイプではゆっくり大きく(4-5秒かけて)胸いっぱいまで、粉のタイプでは速く(2-3秒かけて)胸いっぱいまで吸い込む、④息を深く吸ったところで少し息をとめる、といった操作を1つ1つ確認しながら行うことが大切です。最後に副作用の予防のために水でよいのでうがいをします。わからない場合は、医療機関や処方薬局でうまくできるまで指導を受けてください(デモ器をおいてないところもありますので、実薬で指導を行う場合もあります)。

具体的な吸入の方法については、以下をご覧ください。

Q4
喘息の症状がなくなったので、薬をやめてもいいでしょうか。
A4
ぜん息は、自覚症状のないときも気道では炎症が続いています。症状が軽くなったからといって、薬を減らしたり、やめたりしてはいけません。普段から、長期管理薬(吸入ステロイド薬など)を用いて「気管支の炎症」を充分に抑えておくことが大切です。通院を継続し、医師とよく相談しながら減量、休薬を行いましょう。
Q5
ピークフローやぜん息日誌をつけるとよいといわれますが、どうしてですか。
A5
ぜん息の状態は1日の中でも変化します。悪化しやすいのは夜間や早朝のことが多く、日中の外来の定期受診時には、状態の良い時が多いと言えます。定期受診までの間にどのような状態だったか、また日内変動があるかどうか等を的確に伝えやすくなります。記録をもとに主治医がぜん息の詳しい状態を把握し、あなたに応じたアクションプランを作成します。
Q6
ぜん息カードについて教えてください。
A6
突然の発作はいつ起こるかわかりません。いったん発作が起きると、時には命にかかわる場合もあります。特に本人が一人で行動しているときや外出先などで、自分で対応できない場合には、周りの人に対応をお願いすることも必要になります。
そのような時に役立つのが「ぜん息カード」です。「ぜん息カード」には、氏名、生年月日、緊急時連絡先、通院している医療機関等が記入できます。かかりつけ医に必要なことを書いてもらい、必要な時にすぐ取り出せるようにしておきましょう。個人情報を記入するものなので、紛失等取り扱いには十分注意しましょう。
ぜん息カードは、パンフレット「ぜん息の患者さん、ご家族へ」(東京都作成)に掲載されています。

Q7
喘息の人はアスピリンや鎮痛剤を飲んではいけないのでしょうか?
A7
ぜん息のある人のうち、10%程度がアスピリンだけでなく、解熱鎮痛薬などを飲んだ時に強いぜん息症状を起こします。これを通称:アスピリンぜん息といいます。飲み薬だけでなく貼り薬、塗り薬などでも起こることがあります。過去にこれらの薬を使用できていても、後からアスピリン喘息が発症する場合もあるので、主治医に確認しましょう。アスピリンぜん息と診断されたら、ぜん息以外の症状で受診する時にもアスピリンぜん息であることを医師に伝えましょう。また、市販薬を購入する時には薬剤師にアスピリンぜん息であることを相談しましょう。
また着色料、保存料等でも発作を起こす場合がありますので、食物や健康食品にも十分に注意してください。

その他、よくある成人のぜん息に関するQ&A(治療、日常生活、薬に関すること等)は、独立行政法人環境再生保全機構のホームページに掲載されています。

このページは東京都 健康安全研究センター 企画調整部 健康危機管理情報課 環境情報担当が管理しています。

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